2014年の締めくくりは、やっぱりこれということで今年もやります。 毎年、どこかのサイトやブログで年間ベスト云々という考察があるわけですが、結局みんなやってくれ!みたいな安心の結論になってる気がするので、やっちゃいます。去年は記事をふたつに分けてましたが、今年はひとつの記事のみで嫌がらせのような長さになっておりますので、お気をつけ下さい。
2014年 BEST TRACKS 20
オープニングはベスト曲編からどうぞ。タイトル通りに20曲選んでます。
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アルバムの曲でたまーにこういうことやりたがるGLAY兄貴達ですが、僕は初聴時からこの曲を気に入っております。”YAVAI YAVAI カナリYAVAI!”はもちろんだけど、”Tokyo Cityが公共事業で生まれ変わってます” ってのもじわじわきます。 |
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名古屋の歌謡シューゲイザー・バンドのライヴの最後にやる確率が高い曲。ジザメリ系やかまし轟音とKAWAiiまろやか歌謡のドッキングで、不思議な中毒性があります。あと、ドラムの方がBorisのファンなのも嬉しい。 |
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第18位 Portia Fading 『In Thousand Lights』 東京の4人組ロックバンドの1stアルバムからの1曲。独特の浮遊感と透明感に加え、クールな熱気を帯びてたりもする。downy辺りが引き合いに出されるのも納得しますね。インタビューありがとうございました。 |
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タケモトピアノよりもこっちのピアノです。プログレッシヴ・エモ・バンドの1stフルアルバムのリード曲なのですが、空間への浸透力が高い美エモッシヴな1曲。ただ、インテリ集団なのに検索しにくい名前付けんなよと(笑)。 |
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ピコリーモ・アイドル最前線を突っ走る関西4人組のシングル曲。現代のラウドロックのシーンを上手く拾って、キュートに昇華した1stアルバム『ALL is VANITY』をさらにビルドアップさせた楽曲でカッコイイ。新方程式【Picoreamo + KAWAii = KAWAreamo】の完成。 |
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第15位 NOCTURNAL BLOODLUST 『GENESIS』 サッカーで例えたらFW→GKにコンバートするぐらい驚きの、激ロック系デスコア・バンドからヴィジュアル系へ転身したバンドの2ndアルバムからの1曲。デスコア~メタルの暴虐性に耽美さをトッピングした剛力波動で周りを一網打尽にする感じですかね。ノクブラヤッホー! |
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第14位 Vampillia 『mirror mirror (bombs BiS)』 関西のブルータル・おもしろ・オーケストラと破天荒アイドルのコラボ曲。ありの~ままの~Vampilliaでなくても、この高いクオリティに脱帽です。真部氏の作曲でJ-POP産業に挑戦とのことだが、BiS合唱コンクールからポスト系轟音を織り交ぜる、狂気とポップのびすけてスパイラル。 |
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TKことキタジの1stシングルで、TVアニメ「東京喰種トーキョーグール」OP曲。出足を聴くとバラードかと思うが、一気にスリリングな展開へ。ストリングスやピアノが強引に軌道を変え、ソロでも消えない凛として時雨感が刹那の感傷を引き立てる。刺さるような冷涼感も変わらずだけど、不思議と温かみが感じられますね。 |
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愛に気づいて下さいのPENICILLIN「ロマンス」ではなく、ノベンバ流の『Romance』はニューエイジ~アンビエント風の音響に柔らかい歌声が涼やかに響きわたる。あまりにも耽美な佳曲。 |
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BABYMETAL の「君とアニメが見たい」の原曲の人たちだというのが世間一般の認識だと思いますが、この曲はヲタイリッシュ・デスポップが何たるかを教えてくれる怪曲です。くれぐれも博士になったとしても、あの細胞を探しに行かないで。でも、真矢みきなら「あきらめないで」と声かけそう。 |
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「たびのしたく」や「OO」や「スキヤキ」で迷いましたが、箱庭の室内楽とのコラボ作からこの曲をチョイス。シューゲイザー要素もまとった疾走ギターロックって感じに、「部屋からは出たくない」という歌詞でもわかる逃げる体質が上手く混ざってて、間口の広い曲になっています。みんながギター弾いてるMVもKAWAii。 |
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「此処に生きて 此処に死ぬ」と決意を胸にした天空を焼き払う炎の如きお耽美系メタルコア。Pay money To my PainのK氏の急逝を受けての曲ということも心に響く要因です。 |
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フェアリーランドへ旅立つドリーム・シューゲイズ。神秘的なハーモニーとポジティヴな光に包まれるような感触、やはりAlcestはこうでなくっちゃと改めて思いました。そろそろネージュは妖精と喋れるんじゃないか(笑)。 |
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『ARCHE』からリリック・ビデオとして先行公開されたメロウなミッドチューン。全編でアコギをフィーチャーし、シンプルにまとめながらも非常にドラマティックで味わい深い楽曲に仕上がっています。僕はDIRの中なら「ain’t afraid to die」が一番好きなんで、やっぱりこういう曲に惹かれるんです。 |
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ハードコア~グランジ通過型のシューゲイザーの別天地。低評価したメディア関連には必ず中指立てていくヤンキー感、スルースキルの無さを含め、愛すべきバンドです。 |
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第5位 BUCK-TICK 『形而上 流星 -metaform-』 BUCK-TICK御大の”胸を裂く 死ぬほど美しい”バラード。彼等がやるからこその重みを改めて実感する名曲ですね。 |
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正気じゃいられないくらい踊ろうよ♪ 大阪・堀江のKAWAiiガールズ達の1stアルバム『GUSTO』のリード曲。冒頭のサックスで一気に持っていき、さらに綺羅びやかなサウンドの上で彼女達の歌声がまた一層映える。フルバンドでのライヴ音源がSoundCloudで配信されているのでオススメ。 |
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ジャ ケット真っ白で特典なしで販売したシングル。西城ギャランドゥ秀樹を思わせるこのタイトルでつかみは十分ですが、90’s Visual-Keiと歌謡性、モダンヘヴィネス、疾走感、そしてエンタメ性が渾然一体となるエクストリーム・アタックがガッツリと楽しめます。最後に二股認定されたミサキさま、隠れメンヘラ認定されたマナミさまなどなどご愁傷さまです。 |
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DIR EN GREYのフロントマン・京による新バンドの1stアルバムから。アンビエントへ傾倒した美しい音と歌を軸に、和のテイストやギターソロ等を入れて聴き手を引きつける秀曲。今年に聴いた楽曲の中でも特に再生数が多いです。「aftermath」や「Zephyr」の方が人気ですけどね。 |
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Anathemaはこれまで数々の名曲を残してきていますが、本曲はそれに割って入る情熱的なバラード。中盤以降の男女ヴォーカルの掛け合いがグッと来ます。「まして、心と五感が一致するなら全て最上の『Anathema』に変ずる」とはこのこと。 |
2014年間BEST ALBUMS 20 + @
まずは焦らしで、良かった作品をつらつら10枚ほど挙げていきます。
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エクストリーム・ノイズ・YAKUZAの1stアルバム。見た目が怖すぎるヴォーカルがとにかくインパクト大だけど、極限まで危険度を高めたノイズが空間の隅々まで埋め尽くす様は圧巻。逃げ場など無いと突きつけているかのような本作は、 Justin.k.Broadrickなどからも称賛されている。 |
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いつの間にかマスポップへと進化したフランスのバンドの2作目。1stでは激情系の轟音系ポストロック~ポストメタルぶりがお見事でしたが、本作での猫バスより軽快なフットワークで突き進むインスト・マスロックもお見事。ポジションをコンバートしてここまで伸び伸びやってくれるとは。 |
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Cowpersの元メンバーを擁する北海道の6人組ジャンク系ハードコア・バンドの3作目。サンディエゴ周辺のポストハードコアから、Shellacのような硬質オルタナ・ロック、それにUnsane辺りのヴァイオレンスな狂気までがミックスされた爆音の宴。隠れ里に住む忍者達がついに本気だしたみたいな感じあります。 |
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鎖鎌で首を一刀両断する極悪無慈悲スラッジから一転して、バファリンで少し優しさと叙情味を取り戻した一作。とはいえ、重音リフの反復が地獄を見舞うので、ジャケットのような瀕死の顔になれます。全10曲約75分にも及ぶあまりに長大で禍々しい魔物語。 |
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石川県金沢市の3人組の1stアルバム。ハードコアを基点に、メタルやクラスト、スラッジ、グラインドコア等を練り込んで培養した壮絶なサウンドは、曙太郎が時速300kmで突撃して来るかの如き。 |
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TK from 凛として時雨『Fantastic Magic』 凛として時雨の司令塔の2ndフルアルバム。本隊と同様に冷たく鮮やかな切り口ながらも、こちらの方が装備と仲間が多いので必然的に広がりのあるサウンドになっている。また、”ボク”と”キミ”の世界観が揺らいでないところは流石。歌われてる通りに、感覚研ぎ澄ませて聴くしか無い。 |
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2013年のTAICOCLUBで披露したバンド編成そのままで制作されたという通算3枚目。生音の占める割合が増えたことでポストロック色が濃くなっており、さらには上品さと親しみやすさを備えたカラフルな電子音が、絶妙なバランスで絡まってくる。反復で快感を誘いながら、ノスタルジックに訴えかけるメロウな音作りはもはや職人技。 |
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猛烈J-POP! 猛烈J-ROCK! 猛烈GIRLS! な2ndアルバム。オープンな姿勢で自由なアイデアをつめ込んだ、瑞々しいポップ作品。なんと【日本レコード大賞 優秀アルバム賞】を受賞。まさかここまで躍進するとは、驚き。2011年にはMatt ElliottとVampilliaの前座やってたのが懐かしい。 |
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世界最強FWを擁するデンマークから出現したブラッケンド・ハードコア・バンドの1stフルアルバム。松崎しげるよりも黒い作品だし、ライヴではヴォーカルが人の上を遊泳してた。 |
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ゆるめるモ!『Unforgettable Final Odyssey』 脱力支援、YURUi-レジスタンスの衝撃。NEU!やESG、Suicideといったバンドのオマージュを繰り出しつつ、尖った&キュートな感覚に仕上げた楽曲がとにかく魅力。「眉間のしわ ゆるめりゃ なんとかなるんだもん」って、そんな新しい魔法があることを僕はこの作品を通して知りました(笑) |
‐‐‐ ここから年間BEST ALBUMS 20 ‐‐‐
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今年で結成7年目を迎える東京のハードコア・バンドの1stフルアルバム。殺気、激情、怒気、暗鬱、性欲などのあらゆる感情を全部乗せトッピングで掻き鳴らすエクストリーム・サウンドがここに来て実を結ぶ。歩んできた日々の想いもハードコアへの想いも希美まゆへの想いも詰め込んだ大和激音作。 |
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第19位 The Caution Children 『And Baby / Safe Crusades / No Judgements』 新たに5人編成で制作となったフロリダのポストハードコア・バンドの3作目。かのJack Shirleyが助力しているからか、Deafheaven的なシューゲイズ+ポストハードコア音像を築きあげていて、個人的には”コンパクト・ Sunbather”的な力作に仕上がっていると思う。そして、こちらの絶対に笑ってはいけないTCCヴォーカル編にご挑戦あれ。 |
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完全にインディー・ロック~シューゲイズ路線に走ったポストブラックの旗手の4作目。個人的に1stが大好きなんでこの路線は歓迎なんですけど、他のシューゲ・バンドと変わらん、没個性とかいう意見もわかる。しかし、穏やかな風が春の香りを運ぶ#2 「Opale」に単純に心打たれますし、全体的に好み。聴いてると天国にいちばん近い島、ニューカレドニアが近くなります。 |
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たけのこの里も好きです。でもきのこ帝国のほうがもっと好きですでお馴染みの、都内を中心に活動するバンドの2作目。以前のようなオルタナ~シューゲイザーの味付けは控えめになっているとはいえ、より間口の広い普遍的な魅力を持った作品を作り上げたかなあと思います。#1「東京」、#2「クロノスタシス」は彼(女)等の新しい代表曲でしょう。 |
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第16位 The Body 『I Shall Die Here』 クリスマスのイルミネーションも関係ない闇の膨張と収縮。The Haxan Cloakが完全プロデュースを務めた本作は、重々しくも禍々しいドゥーム/スラッジに、病み切った雰囲気を持ち込むプログラミング音が悪意を持って幾重にも重なる。見た目が肉団子スラッジなのも、界王星の重力(地球の10倍)をプラスしてる感あります。 |
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第15位 Cloud Nothings 『Here And Nowhere Else』 インディ界隈で一番かっこいいバンドって相変わらずCloud Nothingsだと納得させられた傑作。アルビニのプロデュースでは無くなったが、初期衝動に任せた勢いや騒がしさそのままに突っ走り続ける全8曲約30分。若者はロックンロールに夢を見る。ほら、若いって素敵やん。 |
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還暦のおじいちゃんたちが、未だに先鋭的で創造性に溢れてんだから世界はおかしいし、おもしろい。復活2作目となる前作同様に、2枚組の怒涛の重音ロック巨編。なんでこの年になってこんなにもバイタリティがあるのか。 |
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第13位 Skyharbor 『Guiding Lights』 インド・ニューデリーを拠点に世界へと進撃するNeo-Prog/Djent5人組の2作目。Djentという骨格の元で、銀河を駆け巡るかのようなスペクタクルな展開を約束しているとはいえ、計算され尽くしたメロウネスと浮遊感をまとっている。Neo- Prog/Djent幻想叙事詩。 |
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第12位 Nothing 『Guilty Of Everything』 低評価を下したPitchforkにファッ●ンと中指立てるモダン・シューゲイズのデビュー作。初期のWhirrをも超える甘美なシューゲイズにオルタナ~グランジ系の波動を融解させたサウンドが支持を得たと思う。#2 「Dig」が誘う白昼夢にあなたもどうぞ。 |
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重低音がバクチクするよりも頭がバクチクしてしまったとしか思えない#1や#8などの、確実にバッターの目を欺く高速スプリットを携えながらも、全編通してBUCK-TICKというカラーで収める。彼等でしか成し得ない実験性/革新性がある力作。 |
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第10位 Anathema 『Distant Satelites』 しみじみといいバンドだなあと思う。ポスト・プログレッシヴと括られる事が多いけど、こんなにも万人に薦めたくなるバンドってやっぱり Anathemaを抜いてほかにないわけで。壮麗なる音の調べ、優しくも情熱的な歌声、流麗な曲展開で完成度が高く感動的な楽曲を本作でも揃えている。 |
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第9位 Vampillia『my beautiful twisted nightmares in aurora rainbow darkness』 関西のブルータル・おもしろ・オーケストラの数年前からの出す出す詐欺からようやく脱した1stアルバム。涙で明日が見えなくても、放送コードギリギリを突き進んだVampilliaクエストの賜物で、血が騒ぐ激烈さや繊細な美しさといった彼等らしさが集約したアルバムとなっています。悪ふざけはデザートで出てくる程度ですかね。 |
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第8位 THE NOVEMBERS 『Rhapsody in beauty』 日本のオルタナ・バンドの5作目。ロックを基点に、オルタナ、ポストパンク、シューゲイザー、ポストロック、エレクトロニカ、アンビエント、そしてヴィジュアル系に至るまでの様々な影響下のもとで、ノベンバ流に再編。その耽美にまとめられた音像は、とても刺激的でロマンティックである。 |
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垂れ目系から家畜系までを揃える堀江KAWAiiガールズ5人組の1stフルアルバム。AORやシティポップをベースとした洗練された楽曲群は傑出の出来で、若輩者からオッサンまでを虜にさせる。聴けば聴くほどに『GUSTO=味』が出る逸品でございます。堀江KAWAii万歳! |
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DIR EN GREYのフロントマンである京を母体とした5人組バンドのデビュー作。耽美でダークなアンビエントへの傾倒とめくるめく和情緒の融和。心のなかでヒャッホイとなる1stにして傑作です。キリト(PIERROT)とのコラボレーションを始めとした初回盤の豪華リミックス集、それに作品以外での企画性(喪服限定ライヴ等) も好奇心に溢れていて面白い。 |
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アイスランドを拠点に活動する電子音楽家の4thアルバム。エレクトロニクスを起点とした電子音楽に、近年のインダストリアル~ドローン・ドゥー ムといった流れを持つ作風で、忘却の彼方へと押し流す轟音ノイズ流星群はガンマ線バーストの如し。ただ、大阪のライヴ後はリンゴを丸かじりするワイルドな髭魔神だった。 |
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様々な音楽面へアクセスする多様性とマニアックさを持つBORISが、NOISEというマジックワードのもとでこれまでを総括/集約した傑作。Atsuoさんが某インタビューで「これから聴き始めてくれる人がいるとしたら“1枚目にどうぞ”っていう感じのアルバムが出来た。」っていうんだから間違いない。とはいえ、アルバム何十枚出してからそこに気付くのですか(笑) |
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頭のお固い方々の「けしからん」の声を意にも介さず、世界へと突き抜けた少女達の1stアルバム。アイデアの豊富さ、捻りの効いた本格派の楽曲、KAWAiiのトライアングルで持っていって世界を牛耳る。BABYMETAL現象はどこまでいくのか。そして、この先にどんなメタル偉人達が彼女達と笑顔で写真を取るのか。興味は尽きない。 |
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アルケーノンに花束を! 超重量級作品『DUM SPIRO SPERO』を経ての会心の一撃。メロディアスな作風で初期への回帰を見せつつ、現在のDIR EN GREYなりのシンプルさ(しかし、十分に複雑)で研ぎ澄まされた全16曲(+2曲)。個人的には『Withering to death.』や『UROBOROS』と並ぶ傑作。 |
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第1位 MORRIE 『HARD CORE REVERIE』 DEAD END/Creature Creatureのカリスマ・ヴォーカリストの約20年ぶりのソロ作。90年代に発表した以前の作風をモダン化し、喜劇と悲劇、天国と地獄を優雅に綴る全11曲。本作であなたも”MORRIEに首ったけ”。 |
==感想==
今年はベストというか信者ランキングでございます。わかりやすいでしょ? でも、好きなアーティストが納得せざるを得ない作品を出してくれれば、こういうことになりますよね。1位と2位は実質同率1位です。以下、番外編が続きます。
ベスト盤、編集盤、ライヴ作品等で良かったのが上記です。LUNA SEAの『NEVER SOLD OUT2』は初心者へのレクチャーからコア・ファンを唸らせるようなバランスをちゃんと持ってる良作。BiSのサヨナラ・ベストは、最終メンバーでの再録が行われて、改めてBiSの歴史と残した爪痕の大きさを感じさせる内容でしたね。X JAPANの全世界ベストはやっぱり聴いておくべきものだし、Toshlの『洗脳』にどれだけ衝撃があったかを思い出します。まさか化け物アゴ男と罵られていたとは。
続いてがDIR EN GREYの武道館公演を収録したBlu-ray/DVDの完全版に入ってる特典CD。『DUM SPIRO SPERO』の楽曲がSymphonic VerやUnplugged Ver等で再構築されているのだが、その中でもNARASAKIとENDONがノイズまみれにした「DECAYED CROW」の壊れっぷりが凄い。個人的には「LOTUS(Symphonic Ver)」の出来が白眉。
そして、LongeLegsLongArmsからリリースされたIctus『Complete Discography』が発売されたことは大きい。ネオクラストの傑作として名を馳せる彼等の作品群は世界的に入手困難になっていたわけだが、それを日本人が蘇らせて世界中に再び伝播したことの意義。改めて大きな出来事なだなあと実感しています。体中に電撃が走る”ネオクラスト最高峰”の苛烈なサウンド、極上の地獄が見れる完全無欠のディスコグラフィー盤に改めて喝采を。
2014年BEST LIVE10選 + @
「赤い夜」「黒い夜」とXをリスペクトしたタイトルが冠された、日本武道館2DAYS公演。カワイイ3人の少女達、神バンド、そして KOBAMETAL等が作り上げた巨大魔法陣での奇跡は、本当に素晴らしいエンターテイメントでした。武道館で聴いた「紅月」はとにかく印象に残っています。
■ 04/14 Alcest / Vampillia @ 名古屋池下CLUB UPSET
僕達のAlcestの1年半ぶりとなる来日ツアー with Vampillia。『Shelter』を引っ提げてのツアーということで、そのアルバムにフォーカスを当てた内容になっていたけれど、ポストロック/シューゲイズの恍惚と郷愁を誘う美、それにポストブラック的なのももちろんあって、前回以上にボリュームのある内容。京都法然院の アコースティック特別公演(通称:寺cest)も足を運びましたが、こちらも番外編で別の味わいがあって良かったです。
まさかの20年以上前の再現となる「地獄の三夜」なる特別公演。もちろん三夜全てを見てこその黒夢再検証になるわけなんだけど、2日目「脱皮」はまさに黒夢の暗黒を象徴する世界観が見事なまでに広がっていたし、演劇的+ライヴ感もバッチリ。地獄の一部分に過ぎないかもしれないが、20年前の追体験以上の衝撃と感動があった。
「BiSなりの武道館」と題した解散ライヴは、休憩3分で全49曲披露という前代未聞のもの。この前の解散ツアー@名古屋ダイアモンドホールで見たのが彼女達の普段着のライヴだと思うが、アイドルの成れの果て/得体の知れない存在として観客を痛快に騙したのは凄かった。
■ 08/09~10 LUNA SEA @ 名古屋センチュリーホール
両日共に本当に台風を連れて来るので嵐を呼ぶバンド健在でしたが、この歳になって初めて見るLUNA SEAは、何がもう輝けないだよとツッコミ入れたくなるぐらいに5人のエネルギーと情熱を感じ取れるライヴ。40代半ばに差し掛かろうが、バンドとしての充実ぶりに思わず涙腺も緩む。RYUICHIの謎MCも炸裂しまくり、独自の「消防法:アンコール2回までルール」には笑うほかなかった。
■ 08/15~16 DIR EN GREY @ ZEPP NAGOYA
「あの頃は ハッ!」と思わず口から漏れる1stアルバム『GAUZE』発売15周年を記念してのツアー。当時の曲を今風に再構築するわけではなく、15年経って蘇らせたという感じでしたが、過去と今の両方を体験できるステージは貴重。アクロの丘で15年待っていた甲斐がありましたよね、みなさん。来年は『MACABRE』15周年か『Withering to death.』10周年なんで頼む!(笑)。
今年は久しぶりに夏フェスへ行ってないんですが、埼玉スタジアムのコンコースで行われたこのインディペンデントなフェスは、単純に凄く楽しめた。文化祭的なノリでイチから作っていった感じが良かったし、出演者もいろいろとツボを付くラインナップでそれぞれに魅力があった。特にゆるめるモ!、DPG VS ブラックDPG、KAGEROが個人的には良かったです。
■ 10/01 Ben Frost / Vampillia @ 大阪COMPASS
明滅するストロボとノイズ流星群が劇薬過ぎた。共演のVampilliaも相変わらずバカやっててよかった。終演後にBen Frostが笑顔で写真撮ってたり、リンゴ丸かじりしてたのも印象的。繊細で頑固な方だと思っていたのに(笑)。
■ 10/23 Touche Amore / envy @ 名古屋池下CLUB UPSET
約1年9ヶ月ぶりの日本再臨となるハードコアの雄、Touche Amoreと日本のenvyのツーマン。envyは言わずもがなの壮大なステージング。そして、尋常じゃないライヴ本数こなして着実にレベルアップしていたTouche Amoreは、ハードコアの喧騒に巻き込む中で、フレンドリーな温かさをフロアにちゃんと行き渡らせるのが凄い。
■ 11/23 isolate / Hexis / DOIMOI / THE DONOR / birth / asthenia @ 今池HUCK FINN
DOIMOI復活、Hexis初来日ツアー最終公演、isolate5年ぶりの来名となった黒いハードコア勤労感謝の日。よくぞ集めてくれたという濃厚な6組が、熱帯夜にしてくれました。
2014年 アクセス・ランキング TOP10
大幅リニューアルを敢行した2014/06月頃~2014/12月末までの、当サイトの記事アクセス・ランキングです。6月になっているのは、アクセス・データがここで一旦消えてしまったため。ご参考までに。
01位 個人的ポストメタル探求 ~重厚かつ芸術的な世界~
02位 90’s EMOを巡る旅
03位 DIR EN GREY ‐‐Review‐‐
04位 上半期BEST 2014
05位 2014/07/08 BiS 解散LIVE「BiSなりの武道館」@横浜アリーナ
06位 2014/08/16 DIR EN GREY 「TOUR14 PSYCHONNECT -mode of “GAUZE”?-mode:29」@ ZEPP NAGOYA
07位 2013/04/18 ゴッドタン 『マジ歌ライブ まさかの渋公フェスティバル』 ライブビューイング @ 名古屋
08位 2010-2014年のBest Tracks 30
09位 ((((( 轟音巡礼 )))))
10位 2013年間BEST ALBUMS 40
2014年を振り返り・・・
10周年無事に乗り切りました。一瞬でも弊サイトに訪れてくださったみなさまに感謝します。本当にありがとうございます。10周年ということでやってみたいことは当然ありましたが、何も実現しませんでした。何かというのは具体的には言いませんけれども(苦笑)。そんな中で今年は1本のインタビュー記事をお届け。ご協力いただいたPortia fadingのみなさま、感謝しております。公開後の反応も良かったと感じているので、お互いに良い経験となったと思います。
■ Poria fading – インタビュー ~煌めく水面のように~
そして、ポストメタルの記事に続く、コラムというかまとめ記事というかそんなのを2つばかり作ってみました。1本は、2014年にレジェンドのリユニオンが続いた90’s EMOについて。もう1本は頭にポストがつくような轟音系バンドを紹介していく感じのものであります。興味ありましたら下記を覗いてみてください。
■ 90’s EMOを巡る旅 :90年代エモのディスクガイド
■ ((((( 轟音巡礼 ))))) :轟音ポストロックを中心に騒がしい音樂44枚ピックアップ。
一応、2015年も続けていこうとは思ってますが、これまでよりもゆるやかに更新しようと考えています。まあ、どうなる/どうするかわかりませんが(汗)。最後に、弊サイトにお付き合い頂ける方は、改めてよろしくお願いいたします。
来年こそ見に行きたい。。。
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