宇宙を感じよ ~祝・初来日 Rosetta名古屋公演に寄せて~

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ポストロックやシューゲイザー、アンビエントなど音響的アプローチを導入したポストメタルの代表格であり、「宇宙飛行士のためのメタル」と称した美旋律と重轟音、壮大なスケール感を併せ持つ重厚なサウンドが世界中で絶大な支持を得ているRosetta。結成13年目にして初の来日ツアーが決定。

Tokyo Jupiter Recordsより引用

ついにあのポストメタル・バンド、Rosettaが日本にやってきます。Tokyo Jupiter Recordsさんの招聘、国産インスト・バンドのOVUMのサポートによって。しかも今回はTokyo Jupiter Records初の名古屋公演があります。その点に僕は1番驚きました。まあ、嬉しさのほうが上回りましたけどね(笑)。その公演にあたっては名古屋のバンドであるHeliostropeが尽力してくれたようです。本当に感謝。

世界で名を轟かす歴戦の猛者たちですら(例えばISISだとかJesuだとかDeafheavenだとか)、恐れおののく客入りに血の涙を流したこの場所にやってくるわけです。辺境地・名古屋。外タレ飛ばしがさらに加速してきた・NAGOYA。魅力のない街・ナゴヤ。

そういった事情があるわけです。というわけで血の涙を流すより、みんなで宇宙を感じたい!(書いてみると恥ずかしい)。強いRosettaをアピールして・・・ここに人を集める・・・!と意気込んでこの記事を作りました。偶然なのか、出演する国内4バンドについては弊サイトで過去にインタビューさせて頂いていますので、合わせてチェックしていただけると魅力がより伝わるんじゃないかと。名古屋公演について書いてはいるのですが、他の3公演に行かれる方/行こうかなと思っている方にも参考になる部分はあると思いますので、読んでいただけると嬉しい。

(ちなみに関係者に許可を取らずに勝手に書いています。笑って許して。)

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Heliostrope

名古屋のポストハードコア5人組。envyやheaven in her armsの影響下にある激と美で綴る壮大さ、そして困難に向き合うポジティヴなメッセージを込めて、聴き手を後押ししてくれます。強いていうならばポストロック寄りの叙情的な側面が僕としては好きで、いずれの曲もドラマティックな展開を持っているのが良いですね。2016年に入ってからは、聴く側だった立場のバンドたちと共演する側になってきた彼等。本公演は自身の企画でもあってひとまずの集大成になりそうで、一段と気合の入った演奏をみせてくれることでしょう。

去年、初となる1st EP「Configuration EP」のリリースの際にインタビューさせていただきました。EPについて、自分たちのルーツ、音楽に対する姿勢などが伺えるはずです。

尾張激情戦線 Heliostrope ‐ インタビュー
名古屋発のポストハードコア・バンド、Heliostropeのインタビュー。結成からこれまで、メンバーの音楽的ルーツ、1st EP『Configuration』についてお話をじっくりと伺いました。

フルセットのライヴ動画がありますのでチェックしてみてください。動画は「Configuration EP」の1曲目~4曲目までを演奏しています。SoundCloudにて3曲が試聴可能。

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SONIC DISORDER

名古屋のインストのドゥームメタル・トリオ。バンド名はsyrup 16gからきていますが、ドゥーム/スラッジメタルに魅了された20代前半の彼等。岩石で頭上から圧迫されているかのように、どす黒くて厳つい重音を出しています。月次な表現になるけど、やっぱり3人とは思えないサウンド。音楽的ルーツはバラバラであっても、”ヘヴィ”という共通認識の基で育まれている印象は強い。彼等は自身で「このバンドの音楽はライブ感・即興性がキモ」と語りますが、スタジオ音源以上の迫力のライヴを披露してくれるので、ぜひ体験して欲しいものです。以下のインタビューを合わせてどうぞ。

SONIC DISORDER インタビュー ~漆黒のインストゥルメンタル~
偉大な先人達が築いたドゥーム/スラッジ・メタル、ポストメタルからの影響を露わにした重厚なサウンドを奏でる、名古屋の3人組 SONIC DISORDER。結成秘話、1stアルバム『Awakening』について丁寧に語っていただきました。

今年になって発表された10分超えの大曲。遅い・重い・長いの三本柱で十二分に痛めつけてくれます。SoundCloudにて試聴できる曲が多いです。

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role

金沢のポストハードコア・バンド。世間的に激情系また叙情派と形容されるハードコアのエッセンスを引き継いだ音楽性を持ち、感情を絞り吐き出すヴォーカルにトリプルギターを中心にして体の芯から熱くさせてくれます。1st EP「HERETICS EP」はUSのレーベルからカセットでリリースされていて、北陸からの轟風を届けている。また、自主企画の「Kingdom」を通して、金沢のアンダーグラウンド・シーンを活性化する役割も担っています。ただ、インタビューにおいて「地元は大事ではあるんですが、一番反応がないかもしれないですね(笑)。もっと地元に認知されるようにがんばっていきたいです。」という切実な想いも聞けたり(汗)。

ちなみにroleは初の名古屋公演とのことで、魂がひきちぎれるほど叫んでくれるはず。僕自身、まだライヴは体感していないのでとても楽しみです。インタビューも当然チェックですよ。

role  インタビュー ~北陸からの轟風~
石川県金沢市のポストハードコア・バンド、roleのインタビュー。中心メンバーである森本順喜氏に結成からこれまで、自主企画「Kingdom」、1st EP『HERETICS EP』について伺っています。

9月末に発表された新曲「VIERGE」。全体的に抑えめな印象を受けますが、澄んだメロディが全編に渡って幅を効かせていて引き込まれますね。さらにアートワークが良い。当日、演奏されたら嬉しく思います。

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OVUM

今回のRosetta来日ツアーの全公演に帯同。2006年に活動を開始し、国内外で活躍する東京のインストゥルメンタル4人組です。今年3月にリリースされた3rd EP『Nostalgia』は如実な変化を示しており、”Metal oriented instrumental rock”と自身で評したようにメタル要素を取り込んだインストを展開。自分のやりたい音楽、幼いころに憧れた音楽を今のフィルターを通して表現しきった。その音にねじ伏せられてください。

3rd EP『Nostalgia』のリリースにあたって、今年の4月にリーダーであるchibaさんにインタビューしました。OVUMの10年の活動を経た言葉は、音楽を演る側の人達にこそ響く記事になっていると思います。ご一読を。

OVUM インタビュー ~Nostalgiaの真相~
国産インストゥルメンタル・バンド、OVUMのインタビュー。中心人物のNorikazu Chiba氏に新EP『Nostalgia』、これまでの活動10年について伺いました。

今回のツアーに関しても『Nostalgia』からの楽曲がメインになると思いますので、必ず聴いていってください。この表題曲はchibaさんが「無骨でタフで生々しい表現をしたかった。」と語る1曲。また、先月に公開されたこちらの「The Age of Blue」も演奏されるかもしれません。

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Rosetta

アメリカ・フィラデルフィアのポストメタルの代表格。13年にも及ぶ活動を経て、待望の初来日が叶いました。天文学や宇宙をテーマに、静と動の交歓が生み出すポストメタル・スタイル、それが世界各国を魅了。特徴的なのはインテリジェンス溢れる思慮深さであり、流行り廃り関係なしの浮遊感、そして強烈なスクリームと轟音です。宇宙へと愛をこめて送られるそのサウンドは、圧倒的と言わざるを得ません。Fact Magazine選定による「ポストメタル・レコードTOP40」の第5位にランクインした1stアルバム『Galilean Satellites』を始めとして、これまで残してきた作品は高評価を獲得。僕としては3rdアルバム『A Determinism of Morality』が最高なのですが、それぞれのアルバムに味があります。

2015年6月にはバンドの危機的状況を乗り越え、現時点での最新作となる5thアルバム『Quintessential Ephemera』を発表。新たにギタリストを迎えた5人体制(以前までは4人)で、全体をビルドアップ。特にツインギターになったことでのメロディの豊かさ、音の重層性が説得力を増しています。ライヴでは過去の曲も5人用にアレンジしている模様で、迫力のあるサウンドが体験できそうです。

ちなみに今もかはわかりませんが、ヴォーカルのMike Armineは高校教師をやっている(た)そうな。だからってインテリ◯クザって呼んじゃあきまへんで(笑)。それは置いといて、弊サイトにはありませんが、親交のあるMarunouchi Muzik Magazineさんにて今回の来日公演にあたってのインタビューが掲載されています。ぜひともご参照ください。即行動がモットーのsinさん、やっぱりイケメン。

EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH MATT WEED OF ROSETTA !! US Cosmic Post-Metal Outfit, Rosetta Will Come To Japan At Last !! Don't Miss Their Incredible Performance,

ポストメタルのこのむさ苦しいインテリ一体感を体感せよ。ちなみに曲目は2ndアルバム『Wake / Lift』に収録されている「Wake」で、来日ツアーでも演奏する確率は高いと思います。彼等の楽曲はBandcampや定額音楽配信などでほぼ全ての作品がチェックできる。新作『Quintessential Ephemera』を中心に聴いてライヴに臨みましょう。

世界各地に散りばめられたまだ光の当たっていない激情ハードコア/ポストロック系バンドを中心に探り当て、リリースを手掛けているレーベル、Tokyo Jupiter Recordsの大特集。
Tokyo Jupiter Records

そして、招聘するTokyo Jupiter Recordsについてです。弊サイトの読者にはおなじみですが、ここで改めて記述。西田 皇之氏(通称:キミさん)がほぼ1人で運営しているレーベルで、世界各地に散りばめられたまだ光の当たっていないポストハードコア/ポストロック系バンドを中心に、リリースを手掛けています。看板バンドであるThe Black Heart Rebellionを始め、AmenraやMilankuなどここで知れたバンドは多し。近年は信じられないペースで作品をリリースしており、その情熱に驚かされてばかりです。

海外バンドの招聘も意欲的に行っており、2011年のThe Black Heart RebellionとThe Caution Childrenの来日を起点に、2013年にはMilanku、2014年にはthisquietarmy、2015年にはTJLA FESTにおいてThe Caution ChildrenとYears Passingを招聘しています。今年に入ってからはCaspianとpg.lostのポストロックの巨星たちの初来日公演を手がけました。今回のRosettaの初来日は、そんな怒涛の2016年を締めくくるのにふさわしいものです。

キミさんとは、僕がTokyo Jupiterの商品を初めて買って(Radareというバンドのアルバム)、弊サイトで紹介してから5~6年ほどの付き合いがあります。前述した来日公演にて何度かお会いしているのですが、音楽への誠実さと熱意は人1倍どころか人1000倍ぐらいのもの。また、弊サイト初のインタビューにもお答え頂いています。2011年末に取ったのですが、今読んでみてもレーベルを運営する姿勢や想いに敬服します。

Tokyo Jupiter Recordsの核心に迫る
世界各地に散りばめられたまだ光の当たっていない激情ハードコア/ポストロック系バンドを中心に探り当て、リリースを手掛けている日本のレーベル、Tokyo Jupiter Recordsについての特集。インタビューを中心に、Tokyo Jupiter Recordsについて迫っています。

というわけで、ここまで読んで下さった方々ありがとうございます。Rosetta名古屋公演に行きたくなった方は以下を参照に予約どうぞ。


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名古屋以外の各公演については上図の通り。初日の東京では、Archaique Smileにisolateにwakamiyaが登場。大阪では重量級ハードコア・バンドのSeeKを含めての三つ巴決戦となる重轟音DAY。再び東京に戻っての最終日はRosettaとOVUMが共にフルセット公演でお届けする。各公演に関してはキミさんの下記ツイート、参照してください。そして、OVUMのchibaさんの意気込みも。

この記事でRosettaちゃんのライヴに何が何でも行く!って人が増えると嬉しい。次回はいつになるか本当にわかりませんのでね。わたくしも行きます。

Rosettaの面々は愛知県に来た際は、一宮市にあるというカフェのROSETTAに行ってみて欲しい(たまたま検索で見つけただけ)。遠いけどね。

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