2008/03/17 Animal Collective @ 名古屋クラブクアトロ

animal

 昨日は奇天烈ポップなクリエイティブ集団、Animal Collectiveのライブへ。彼等は未来を切り開く異端サウンドのクリエーターとして、各誌やネットでもその存在を大きく取り上げられ、絶賛の嵐。去年発売した8thアルバム「Strawberry Jam」ではさらにカラフルな世界観の構築に成功し、その存在感を高めている。そんな彼等を見逃すわけにはいかず、行ってきた次第であります。今回のJAPAN TOURのオープニングアクトは元MUMの歌姫クリスティーン(現在はクリア・ブレッカン名義のソロプロジェクトで活動)が務め、最終日にはゆらゆら帝国がゲストとして登場し、“日米サイケデリック対決”と名を打ったスペシャルなショウも控えている。ちなみにクリスティーンはアニマル・コレクティヴのエイヴィーの奥さんだったりします。

 オープニングアクトのクリア・ブレッカンは個人的には幻惑のアーティストだと感じた。木漏れ日からもれる暖かな光のように感じられたのは最初だけで、繊細なガラス細工をぶっこわすようなヒステリックさだったり、ポストロック系の音響サウンド、アンビエント・ドローンっぽいアプローチを多少取り入れていたり、赤子をあやすような胎教音楽っぽかったりと楽曲の表情は様々。色々と楽器(ピアノやアコギ等)は登場していたのだけども、あくまで主体だったのは楽器のように巧みに使い分けていた歌声。それが不思議な世界観を造りだしていた。けれど、ハマれる人でないとかなり忍耐の要るライブかなあとは感じた。

 そして、アニコレの出番。20分ぐらいの待ち時間、出番が近づくにつれ高まる鼓動。しかし、事前に調べたことがどうも胸のつかえとなり、不安を掻き立てる

・既存発表曲はほとんどやらずに未発表の新曲ばかりでライブをする
・4人揃ってライブをやるかどうかはわからない

 結果としては前述の通りのライブでした。セットリストはほぼ新曲で固められ、ディーケンを除いた3人でのショウ。しかしながら、マイナスかと思えばそうじゃくて、常にクリエイティヴなものを生み出そうとする彼等の音楽に触れて心地よい気分に浸れた。基本的には打ち込み中心の不思議なサウンド。ギターは軽く姿を見せたぐらいで、ドラム・パーカッションも数曲に登場した程度。だけれども煌きとカラフルさの両方を持った音が散りばめられていくかのように、鮮やかな世界が目の前に表現されていた。サイケデリックな雰囲気の中にも超がつくほどのポップさが漂い、夢見心地ともいえる気分にさせられる。ライブ自体は造りこまれているような気はせず、むしろ破天荒さと躍動感が個人的には目立ったという印象でとてもユニーク。とにかくこのバンドは“音の自由度と”いうのがよく伝わってきた。

 特に盛り上がったのは「Strawberry Jam」からの選曲「Peacebone」と「Fireworks」の2曲。「Peacebone」は躍動感がダイレクトに伝わってきて俺も気付かぬうちに体が揺れていた。「Fireworks」は中盤にかなりアレンジが加えられており、あっけにとられた。ほぼ新曲で固められた中で、知っている曲が演奏されたというのもあり、この2曲がライブのハイライトだったように思う。観客の盛り上がりもここが最高潮、みな、自然に体が揺れている姿は見ていて微笑ましい光景であった。

 カテゴライズ不可なほど、ごちゃ混ぜにした奇天烈ポップサウンド。彼等が生み出す魔法の音は、不思議な気分にさせられます。おそらく、今回のツアーで披露した新曲もまたフィードバックを受け取って、さらに進化した形で音源として発表されると思うので、期待が膨らみます。ま、いつ出るかはわからないですけど(笑)

 ライブが終わった後でも今までにない不思議な感覚に包まれている。これこそがAnimal Collectiveがライブ時に放った魔法の効力なのかもしれない。

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