2011/09/25 sgt. 『BIRTHDAY』 RELEASE TOUR @ 名古屋LOUNGE VIO

BIRTHDAY stylus Fantasticus Capital of gravity

 東京発のインスト・カルテットのsgt.の2ndアルバム『Birthday』のレコ発ツアーにめちゃくちゃ久しぶりに足を運んでみた。といっても2ndアルバムを未だに聴いてないという状況にも関わらず。ただ、単純に観たいという衝動が上回った感じといえば聞こえはいいだろうか。行こうか行くまいかをかなり葛藤して、重い腰がなんとかあがった。見るの自体は3回目で、Saxon Shoreとのツアー以来で実に2年ぶり。当日券で侵入を試みました。

 しかし、会場お洒落だし、身内臭強そうだし・・・って感じがして会場で長い時間孤独でいるのも心が折れそうだったので、1番手はパス。まあ、実際の所は先月のpasteurのライヴで見たから飛ばしたんだという理由の方が大きいけど。というわけで2番手に登場したNINGEN OKからじっくり拝見。変わった事やりたい年頃なのかどうかは知らんけど、テクニカルで複雑な展開を軸としたインスト・ロック。だけど異様に熱量とテンションが高く、衝動的な所がちょっと他とは一線を画す点だろう。バトルスっていうかドンキャバ+AT The Drive-Inに少し前に突然変異系と呼ばれたバンド達の狂気と刺さり感のある音楽というのが個人的に受けた印象。さらに最近のポストロックやブルックリン勢がやってるような要素も交えていて、クレバーさも兼ね備えている。エレクトロやタム攻撃など、アイデアはできる限り盛り込む形。しかし、やっぱり根本は体育会系の熱さがあるように思う。変拍子交えて、フック入れまくりの複雑な展開と身体を揺さぶる衝動性はなかなかに痛快。そして、その演奏中のメンバーのイッちゃってる顔も見どころだ(笑)。というわけで金沢に面白いバンドがいたという印象を与える事はできていたと思う。しかし、キーボードのお姉ちゃんはメンバーじゃなかったのか。

 3番手はviridian。名古屋で活動中のベースレス・ポップロック・トリオ…と思ったらいつの間にかベーシストが加入してた。しかし、彼女たちを見るのも3年半ぶりぐらい。その時はマスドレとmudy on the 昨晩とクラブロックンロールで一緒だった。情緒的な揺れ動きを演奏でも歌でも上手く強弱つけて表現していたのが印象に残っているけど、本日も変わらずに良さを発揮していたと思う。意外と厚みのあるサウンドと独特の芯の強さを感じさせるVo.サノさんの歌声から滲みでる切なさと温かさは、心をほっこりとさせる。30分ぐらいでしたけど、久々に見ていいなと感じました。そして、次のstim。実はこの人たちの事は全然知らなかったけど、中村圭作さん(Kowloon,toeのサポートなど)がいてびっくり。しかし、彼等には知らず知らずノせられた形。民族音楽的なリズムをベースにジャジーなサウンドとエレガントな質感が交錯。スタイリッシュな様で、昂揚感を伴う音楽を見事に造形している。要所で火をふくサックスがいちいちかっこよいし、安定感あるベースもまた良かった。うん、フェスで見て全身で浴びて踊りたい感じの昂揚感を誘う音楽でございました。

 んで転換の遅さもあって22時過ぎぐらいからトリのsgt.が登場。中村圭作氏を加えた5人体制でスタートしていく。グルーヴィーなリズムが楽曲を力強くビルドアップしていき、エレクトリック・ヴァイオリンが壮麗に彩り、駆け巡るのが大きな特徴の彼等。新作では物語性の高さと情緒性を重視しているとのことだけど、美しいメロディラインとストーリーを奏でつつも、ライヴならではの本能的に揺さぶられるダイナミズムがきっちりと表現されていて流石。鉄壁という言葉がしっくりくる大野さんのドラムは相変わらず凄いし、うねりまくるフレーズで厚みを加えるベースもまた存在感ばっちり。この安定感抜群のリズム隊がやっぱり肝だなあと実感。これがギターとヴァイオリンの旋律を伴って曲のクライマックスへと駆けあがっていく時の昂揚感は本当に半端ない。キーボード入れた編成では初めて見たんだけども、これも前とは違う印象を持ち、美しさがより引き立っていたように感じた。また、小規模だけどもVJもしっかりと視覚効果もまた(多分、これも初だったと思う)良かった。

 確か、3曲目にヴォーカル入りの曲をやっていたけど、この曲が変にバンドの基盤を壊さずにドラマティックで緊迫感のある楽曲に仕上がっていて驚いたな。ラップ入れつつもインストで魅せる事もできてたって表現すればいいかな。効果的にゲストとバンドの押し引きが功を奏していた。そして成井さんのちょっぴりはにかんだ曲のコールから(しかも恥ずかしそうに”はしょって”といっていた)、本編ラスト「銀河を壊して発電所を創れ(短縮ver)」。原曲で言うと10分ぐらい消化した所からスタートしてたと思いますが、大野さんが伝えていた通りにグッと濃縮した激しい展開と壮麗美に持っていかれっぱなし。合間にメンバー紹介を挟むというスタイルも新鮮だった。アンコールはこれまた1stからでお馴染みの狂おしくも優雅な「再生と密室」で締めくくり。

 つい2日前に京都でleave them all behind(Boris、envy、MONO)を体感してきていただけにどう感じるかな?と思う所はあったけど、sgt.はなんなりと彼等とは別のカタルシスへ導いてくれた。時間がもう少し長ければなお嬉しいんだけど、久々に見れて感激。そして興奮。いずれフルセットのライヴも見に行きたいところですね。まずは2ndアルバム『Birthday』を早く聴かねば!!

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