2011/10/21 SIAM SHADE SPIRITS ~Return The Favor~ @ さいたまスーパーアリーナ

SIAM SHADE XI COMPLETE BEST~HEART OF ROCK~(DVD付) SIAM SHADE IX A-side Collection SIAM SHADE XII ~The Best Live Collection~

 再び訪れた奇跡の時間

 4年ぶりとなる伝説を目撃しに埼玉までやってきた。東日本大震災の復興支援のために4年ぶりの再結成公演を行うSIAM SHADEを何が何でも体感するためである(しかし、既に7月に仙台公演フリーライヴを敢行し、本年2公演目)。前回の07年の日本武道館公演の再結成以来、 2度目(3度目)の奇跡が復興支援という形ではあるが、実現した事にまずは感謝したい。

 「この5人が再び集まることで少しでも元気になる人々がいるなら、少しでも希望を持つことができるならば、もう一度だけ俺たちの信じた“ROCK”をみんなに届けようと思います」というコメントから彼等の想いが何よりも伝わってくるし、昔からルーマニア支援やAct Against AIDSへの参加などそういった活動には積極的だった事を思うと行動しなければという想いに駆り立てられたのだろう。僕としては、単純にまた彼ら5人の奇跡のような音楽を体験できるのが何よりも嬉しい。

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 会場のさいたまスーパーアリーナは、昨年のメタリカの来日公演で訪れて以来で約1年ぶり。まず到着すると異様な数の人・人・人による賑わいを目撃し、 グッズ売り場に移動すると恐ろしいまでの行列におよび腰になり、並ぶ気力を無くす(買うのには最長で2時間かかったと聞いた)。会場に着いたのが17時半ぐらいだったのもあって、そのまま内部へと向かった。ちなみに集まったファン層は、年齢もバラバラで昔からのファンや解散してから好きになった人まで様々。ただ、男女比は女性が少し多いと感じるくらいで男性ファンがやっぱり多い。実際に400レベルの上手側の席だった僕の周りは男ばっかりだった。しかし、400レベルといっても遠いが眺めは悪く無い(でも前回の武道館では10列目という凄いいい場所で見てるからなあ)。開場してから客席が徐々に人で埋まっていく、しかも立ち見までびっちりと入ってくるのを目撃できるのは壮観だった。

 開演予定の18時30分より15分程押してライヴはスタート。「LIGHT FOR CLOSE YOUR EYES」をSEにしてメンバーが出てくる。そして、刻まれたのは「RAIN」のリフ、それに即座に反応して轟く歓声と地鳴りのような震動が一挙に押し寄 せてきて、鳥肌が立った。「SIAM SHADEの栄喜です。今日はSIAM SHADEのDAITAもいるし、SIAM SHADEの淳士もいるし、SIAM SHADEのNATINもいるし、SIAM SHADEのKAZUMAもいるんだぜ」という4年前の再結成公演のMCを唐突に思い出してしまったが、彼等が目の前で5人一緒に演奏している姿を目撃できることに興奮し、感動がこみ上げてくる。体が熱くなってくのと同時に歌と演奏が心に染み込み、目が思わず潤んだ。「TIME’S」でのDAITAのギ ターソロ、「Why not?」のKAZUMAのクネクネダンスなどSIAM SHADEを見てるという強い実感する場面ばかり。ちなみに10月21日はSIAM SHADEがこのシングル「RAIN」でメジャー・デビューを飾った日。それから本日で16年という年月を刻んでいる。

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「今年で解散してから9年が経ちますが、今までで一番大きいキャパの会場でライヴしてます。でも、こんなにぎっしりと人が入ってて嬉しいです」という MCがあったが、これも普通ならありえないことだろう。根強いファンの想いもそうだが、解散してからも多くの人々に影響を与える音楽を彼等が作ってきたことを示している。「1/3の純情な感情」のポップなイメージしか知らない人には、是非ともオリジナル・アルバムを聴いてぶっとんでもらいたいところだ。 ポップスとしての性能の高さを有しながらも、ハードロック要素の強さや当時のニューメタル/ラウド系に迫る重厚さまで兼ね備え、卓越した技術と見事な構成力で編みこまれた彼等の楽曲の高さをきっと思い知るはずだから。そして、大合唱が巻き起こった「LOVESICK~You Don’t Know~」から再びSIAM SHADEが会場の期待に応えていく。今回は「Destination Truth」や「Sin」といった曲まで選曲しており、シングル曲と初期の曲(アルバムで言うと『Ⅱ』『Ⅲ』辺り)がセットリストの中心になっていたのが 少し驚きだった。

Life

  そんな中、8曲目に早くも「Life」を演奏。この曲を高校1年生の時に聴いて受けた衝撃は本当に計り知れない。タイトル通りに人生の尊さ・厳しさを刻ん でいく壮大なミドルチューンで、今までにもう数えきれないぐらい聴いてきた僕の永遠のアンセムともいえる曲。哀愁のアルペジオが鳴らされてから、真正面で じっくりと向き合い、ずっと全身・全感覚・心で受けとめ聴いていたけど目頭が思わず熱くなった。少しずつ人生の階段を歩んでいくような壮大で力強い展開力で、激しさも哀愁の要素も含みながら感情豊かに表現されるこの曲は、会場もずっと固唾を呑んで見守っていた。力強く響く栄喜の歌声に魂を揺さぶられ、エモーショナルに咽び泣くギターを聴いてたら、本当に涙が出そうになった。この「Life」以上の曲にこれから先に出会えるのか?という想いに至らしめるほどの感動。これを聴けただけでも本日のライヴに足を運んだ甲斐がある。

 「愛を届けます」という言葉から演奏されたバラード「LOVE」に続いては、楽器隊のインスト・メドレーに突入。「Virtuos」から始まって、超絶という言葉を連呼したくなる(実際に僕の後ろで見ていた兄ちゃん達が連呼してたけど)凄まじい演奏が繰り広げられた。タッピングに始まって泣きのギターソ ロに入っていったDAITA様様の人気シングル曲「せつなさよりも遠くへ」やNATIN(嫁は伊藤かずえ)のスラップが炸裂しまくる 「Outsider」、淳士のドラムソロも忙しく挟んで、最後は「Triptych」で締めくくり。ここでやった曲は、裏を返せばもう今日のライヴではやらないという意味合いも含んでいるのでその点は残念だったが(「せつなさよりも遠くへ」は聴きたかった)、SIAM SHADEの演奏力の高さを窺い知れるし、バンドマンたちには大いに刺激を与えるインスト・タイムだったように思う。

 「グレイシャルLOVE」からは再び5人で後半戦へ。「NEVER END」→「CAN’T FORGET YOU」→「LET IT GO」→ 「SHAKE ME DOWN」とシングル連発と初期の楽曲を織り交ぜた形で攻める・・・というよりは、ファンとの距離を確かめ合った感じだろうか。エッジの立ったギターと蒼さと切なさが共存した初期曲は、生で聴くと良さを実感させられる。そして、ライヴは「PRIDE」~「PRAYER」~「GET A LIFE」のお馴染みの3連発で本編を締めくくる。軟弱なHR/HMを軽く薙ぎ倒すアグレッシヴな曲調とリフのかっこよさに加えて、この激しく猛々しい コール&レスポンスによる体育会系のノリ、爆発したテンションで大いに盛り上がった。自分も頭振って、叫んで、拳あげてで燃えてた。

 しばらくしてから、最初のアンコール。出て来て栄喜がドラム・セットに陣取ったので、どうしようもなくなった淳士が高くて届かないマイクを何とか身体に合わせて 「オイ!オイ!」と会場を煽る一幕もみられて皆を和ませてくれた。それが終わると今度は栄喜が「今日の事を忘れないためにもDVD化します」との嬉しい知らせも(ただ予定だと言い直してたけど)。それにはもっと盛り上がる必要があるよな!とファンとの絆を確認するかのような大切な1曲「Dear…」を 演奏。続い「曇りのち晴れ」、メガセールス記録の「1/3の純情な感情」、亡きプロ野球ニュースのテーマソングにもなったで「Dreams」とシングル3 連発で温かく優しい想いが詰まった曲が披露された。ただ、このセクションでは「絶望の先には希望しかないから強く生きてくれ」「生きる事を絶対にあきらめんじゃねえぞ」「今日このステージに立った事に意義をくれ」といった栄喜の言葉が心に強く強く突き刺さってきた。

 再びのアンコールでは「SIAM SHADEの6人として音を出すのがあとわずかとなってしまいました。」といった後に栄喜が思わず涙ぐんでしまったり。そこからインディーズ時代の「NO CONTROL」~「Imagination」で盛り上げ、鋼鉄のリフと漢臭いコーラスで激しく揺さぶった「D.Z.I.」が炸裂。400レベルにいたけど、足元からは凄い振動を感じたし、尋常ではない興奮状態に熱くなりっぱなし。そして、ラストはもうこれしかないでしょ!の「Don’t Tell Lies」。もう本当に圧巻で、今までに体感した事のない一体感と昂揚感を味わうものであった。全員が一体となって、拳を振り上げては叫ぶ叫ぶ。メ ンバーの魂の演奏と会場の壮観な眺めが重なって、信じられないパワーを感じ取ることができた。これ以上ない締めくくりの1曲であった。

 最後はDAITAがマイクを持って今日のライヴを総括。『7月に仙台でフリーライブをやったんですが、勇気をあげる予定が、逆に僕らのほうが勇気をも らっちゃって。その分ここでその勇気を出せたと思います。まだまだ復興支援は続きますが、個々の活動でやって支援していけたらと思っています。でも、もう 解散して9年になるのに、これだけの人が集まってくれて、俺たちの信じたROCKは間違ってなかったってこよだよなあ!」と熱く語ってくれました。そして、「大和魂 1,2,3,ダァーーーーー!!」で完全終了。最後の最後で栄喜の「オマエラ、最高だ!!」と叫び、深々と頭を下げてステージを去っていっ た。エンディングとして流される「Dear…」で人々は、歌う人もいれば心で感じる人もいただろうし、想い想いに余韻に浸った事だろう。


SIAM SHADE SPIRITS ~Return The Favor~

‐‐Setlist‐‐

SE.LIGHT FOR CLOSE YOUR EYES
01.RAIN
02.TIME’S
03.Why Not?
04.LOVESICK ~You Don’t Know~
05.Destination Truth
06.BLACK
07.Sin
08.Life
09.LOVE
10.インスト・メドレー – Virtuoso – DREAMLESS WORLD – せつなさよりも遠くへ – No!marionette! – Outsider – Heaven – I Believe – ドラムソロ – Bloody Train – Fly high – Triptych
11.グレイシャルLOVE
12.NEVER END
13.CAN’T FORGET YOU
14.LET IT GO
15.SHAKE ME DOWN
16.PRIDE
17.PRAYER
18.GET A LIFE

–Encore1–
19.Dear…
20.曇りのち晴れ
21.1/3の純情な感情
22.Dreams

–Encore2–
23.NO CONTROL
24.Imagination
25.D.Z.I
26.Don’t Tell Lies


 メンバーはいくつになってもかっこいいし、僕の青春のヒーローである。彼等のMCでの言葉を借りるなら、僕がSIAM SHADEのロックをずっとずっと聴き続けてきた事は決して間違いではないということ。4年前に見たときよりもさらに人間として強く逞しく成長し、深まった大人になっているんだなあとも感じた。ライヴ自体も久々とは思えない職人的な技量とアンサンブルが合致し、さらに燃えたぎる様な熱さが混じったもので、素晴らしいという言葉が一番最初に出てくる。

 僕は全盛期のライヴに行った事がなくて再結成2公演のみの参戦しかないんだけど、今回のライヴは SIAM SHADEというバンドの大きさを感じるものであったように思う。今回見たことで、僕の心の中で彼等の音楽はさらに輝きを増して燃え続ける結果となった。 また、先に述べたけど今回のライヴはDVD化される予定らしいので、楽しみに待ちたい。

 もちろん、SIAM SHADEにはまた何年後かに夢と奇跡を味あわせて欲しい。その時までまた信じて待っている。

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 レポートの締めくくりは前回同様というか、絶対にこの言葉でなくてはならない気がします。
 またSIAM SHADEに会えるその奇跡を願って・・・

   蛇!

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