2011/12/06 DOUBLE TITANS TOUR Vol.4 feat. The Haunted vs Ihsahn @名古屋クラブクアトロ

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 先月に続いてのDouble Titans Tourの第4回目は北欧のデスラッシュ魔神The Hauntedと元EmperorのVoであるカリスマIhsahnの対決になる(何気にDouble Titansは全4回参加しているわたくし)。本来なら今年の5月のKABUTO METALの記念すべき第1回目で来日するはずだった両者。残念ながら東日本大震災の影響(原発の影響の方が大きいが)によって中止となってしまったが、今回はそのリベンジという意味合いも強い中で開催された。まずはこんなにも早い段階で再来日公演が決まった事に対して、DOJO関係者の熱意と尽力に敬意を表すべきだろう。そして、なんといってもIhsahn先生はキャリアを通じてようやくの初来日。これは絶対に拝んでおかなければという思いで足を運んだ(実はKABUTO METALは行く予定ではなかった)。

 ほぼオンタイムで始まったのがオープニング・アクトのLeprous。ノルウェーの若手プログレッシヴ・メタルバンドで結構な注目株。自分は一切のチェックもせずにライヴを見た(次のIhsahnのバックバンドも務めている事すらライヴで知ったぐらい)。確かにプログレッシヴな展開を随所でみせるけど、カッチリとしたメタルの感触も強い。自在の緩急の中で重厚なリフが火を吹いたり、キーボードの瑞々しい旋律が柔らかさを生んだりするし、それに一糸乱れず統一されたステージングの上手さも目を引く。もちろん演奏も上手かったけどね。特にドレッドヘアのVo&Keyの人がドレッドを振り回しながら高らかに声を張り上げているところなんかはかなりミクスチャー&メタルな感触。メンバー全員のフットワークも軽く、ステージを動きながら盛り上げていくのも上手い。30分ちょっとと短いライヴ内容だったけど、10分超に及ぶラストの5曲目では、スリリングな展開を軸にドラマティックにクライマックスへと駆け上がっていく様に随分と引き込まれた。

After Eremita AngL

  続いてのIhsahn先生はLeprousからなんと驚く事に5分ほどの経過で登場。んで前述したようにLeprousがバックバンドを務める(サックスのサポートは無し、さすがにShiningのメンバーは連れてこれなかったようだ)。先生はオールバックに眼鏡で黒のシャツとズボンをお召しになっており、Leprousも先生の御前であるがゆえに黒に着替え直してた(笑)。

 ライヴは昨年リリースの最新作『After』の1曲目「The Barren Lands」から。始まる前から客席のざわつぎがさっきまでとは比較にならないぐらいだったが、ライヴ始まってからの盛り上がりも予想以上。続けての「A Grave Inversed」はかつてのブラックメタル的狂気が乗り移った凄まじいアグレッションで畳みかけて熱気をさらに高めていく。もうこの序盤2曲で完全に彼に掌握されてしまった感じ。8弦も用いたギター三重奏に5弦ベース、さらにキーボードとドラムが絡む分厚いアンサンブルで圧倒していた。

 ギターを華麗に操りながら、内臓を抉るようなシャウトを繰り出すIhsahnの強烈すぎる存在感、さらに自分達の公演時よりもその卓越した技術を知らしめたLeprousの面々。さすがに色んなステージをこなしてきただけあって、両者の融合具合はバッチリで、キーボードがまたいいアレンジを随所で決めてるし、コーラスやハモリもしっかりとハマってる。リズムも複雑な展開が多いのに迫力を増して迫ってくるし、意外とLeprousのギターがギターソロを担当する場面も多かった。しかし、意外と体育会系のノリでオーディエンスとやり取りするIhsahn先生をみて驚いたりもしたが。かなり人間味のある温かさを持った人というイメージをライヴ見た人や終演後に彼とやり取りした人には芽生えたんじゃないだろうかと思う。

 当然、今回のライヴではソロになってからの曲が大半をしめており、独自に鍛錬・追及を重ねてきたエクストリームかつプログレッシヴなメタルを展開。昨年のアルバムも渋い味わいと哀愁を加味した独自のサウンドを追及していたと思うが、サックスが無い分そういった趣は薄めであった。しかし、ライヴらしい緊迫感とアグレッション値が随分と高い。Emperorの曲まで繰り出すというサービスも行っていたし、個人的には最新の3rdアルバムをかなり気に入って聴いていたこともあってラストの「Frozen Lakes On Mars」~「On The Shores」の流れにはグッとくるものがあった。この「On The Shores」こそ、ドゥーミーな重みを持ったサウンドにサックスが変態的に絡むという快感を味わいたかったものだが、残念無念。しかし、この曲に一番興奮させられたのも事実。さらには東京でも大阪でもやらなかったというアンコールを1曲披露して、夢のようなIhsahnのライヴは幕を閉じた。

The Haunted Revolver アンシーン

 30分のインターバル後にいよいよThe Haunted。見るのはDark Tranquillityとのダブル・タイタンズの1回目以来で約3年ぶりだけど、ビョーラー兄弟はAt The Gates再結成のDOJO Vol.20で見てたりする。んで前回は1曲も知らない状況で見て、今回も似たような感じで2枚ぐらいしか聴いてないんだけど、さすがにリフのかっこよさとかドライヴ感とかえらくかっこよくて痺れたわ。最新作『Unseen』の評判がいたるところで最悪なためにチェックしてないんだけも、そのアルバムの1曲目を最初に披露してたにもかかわらずかなり盛り上がってたw んでそこからはわりと定番といえるような曲を連射(「99」とか「The Flood」)。デスラッシュな切れ味と北欧らしい叙情味をミックスした流石の楽曲を並べられたらそりゃあキますよって感じにどんどんと盛り上がる。

 でもショウ全体としてはミッドテンポの曲も多くてメリハリに気を遣ってた印象。うねるようなグルーヴィな楽曲からメタルコア風の展開を見せる曲までを繰り出しつつ、初期の速い曲を効果的に繰り出す構成に会場も大いに湧いて、ここにきてようやくモッシュやダイヴも起こっていた。さすがにダブルタイタンズはこうじゃなきゃね。その中でも一応本編ラストにあたる「Bury Your Dead」は3年前に体感した衝撃を上回る鉄板のアグレッションでキまっていたし、曲終了後も吠え続けるピーターさんに会場中が飲みこまれていた。アンコールは「Moronic Colossus」を挟み、もう当然と言わんばかりの「Hatesong」を叩きつけて終了。この鬼神のようなパフォーマンスは本当に凄い。ステージで必ず真価を発揮するそのライヴ力は本物で、デスラッシュ云々よりもHR/HMバンドとしてやはり重要な位置にいるよなあと再認識させられた。終演後は打って変って観客と優しく接するメンバーもなんだか微笑ましいのであった。

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