2012/03/17 虚弱。 “孤高の画壇” release tour @ 名古屋新栄Lounge Vio

donguribouya 孤高の画壇

 1stフルアルバム『孤高の画壇』の好評もそうだが、それ以前にデモ音源からかなり気になっていた平成生まれのポストロック女子4人組、虚弱。のレコ発ツアー@名古屋編に向かった・・・。のだが都合上、一番手のnemlino、そして2番手のNINGEN OKは見られず。特にNINGEN OKは昨年9月のsgt.の名古屋公演の時に同会場で拝見してよかったので今日も見たかったのだが、残念。

 仕事終わりで急いで駆け付けて、なんとかAureoleの最後3曲から目撃に成功。kilk recordsの親玉でもあるAureoleは一応ちゃんとアルバムは2枚とも聴いてるんだけど、実は入り込めてないのでライヴでどう変わるかを期待していた。いわゆるシガー・ロス系ポストロックのそれだが、優しい音の連なりがみせる幻想、そしてゆるやかに情景が移り変わっていくようなステージングは確かに支持されるものだろう。これまで多くの人を魅了してきただけあって、うっとりとするような瞬間が何度か。オーソドックスな編成にフルートやグロッケン、木琴等も交えた多彩な音、さらには映像も交えながらの丁寧な表現が印象的。そして、時に表れる力強さや狂性が曲の感情的な部分をより強く伝えてくれる。ヴィジョンをどこまでも拡げていくようなバンドの懐の深さを感じさせ、その物語の真摯さ、美しさがまた涙腺を緩めていた。急いで会場に到着して少し息の上がってた自分(笑)も、心地よく迎え入れてくれるような優しさがあったように思う。今度はちゃんとフルでみたいところ。

 そして、虚弱。ちゃんたちは20時50分ぐらいから。見た目は本当に大学生だな、といっても四者四様という感じが出てておもしろかったが(普通な感じの子から、暗めの子にギャルみたいな子いたり)。スタートは「nennen」から。toe風の軽やかに進んでいくインストゥルメンタルにエレガントなキーボードが煌びやかに飾り付け。ポップへとベクトルを向けながらも、演奏はタイトでしっかりとしてたし、それに加えて意外なほどラウドで驚いた。イノセンスゆえの荒々しさが浮かび上がってくる感じ。轟音には数々の強者の体験で慣れてるとはいえ、鼓膜にちょっぴりじーんときた。ただ、その中で静動から色彩感覚に至るまでのコントラストのつけかたが上手く、ポストロック~ジャズ~クラシカルからポップまでの様々な要素ともしっかりと向き合っていることが理解できる。シリアスなイントロから鍵盤が曲へと引き込んでいくクラシカルな気品を感じさせた「terra」は見事だったし、デモ音源からの曲となった「kabetosogy」ではグロッケンも絡めながら光と幻想の世界へと突き進んでいく。

 それでいて、MCでは女の子らしいというか学生ノリというか、そういうギャップをついてくる。ドラムの子はこの日、2時間寝坊したらしい(笑)。あと、びっくりしたのは今回が初めての名古屋ライヴだと思ってたけど、2年前に一回来た事があるらしい。ガラガラだったといってたけど、この日のライヴは注目を集めている(もちろんAureoleがいたというのもあるが)からか、お客さんはそこそこいた。前に同会場で見たMatt ElliottとVampillia、あと半年前のsgt.のライヴの時よりも人いたんじゃないかなってぐらいには。

 ライヴ終盤では『孤高の画壇』でも特に印象の強かった「egoist」からの「哲学者の論破」の連続で畳みかける。「egoist」はよりキャッチーなフック、気品に溢れながらもポップに向いたサウンドで彼女達の間口の広さを感じさせる楽曲であり、ライヴでもじっくりと耳を傾ける事が出来た。「哲学者の論破」では緊張感あるアンサンブルが印象的。本編ラストは「saying his prayers」でポストロック~クラシカルが邂逅し、涙腺を刺激。この曲も意外とラウドに転じてはいたが、その激しさにより感情を揺さぶられた。

 『2年ぶりぐらいのアンコールありがとうございます。といってもアンコール用の曲を用意してましたけど(笑)』という御挨拶の後に大ラスで「網膜における抽象画」。息を呑むほどの静けさの中で悲壮感のある鍵盤が流れ、ゆるやかに交錯していくバンドサウンドともにドラマティックにこの日を締めくくった。その後に彼女達がおいしいひつまぶしにありつけたかは、知らないけれどもね。

–setlist–(最初の方で間違ってる可能性ありだが、こんな感じだったかと)
nennen / コスモナウト / terra / kabetosogy / egoist / 哲学者の論破 / saying his prayers
en. 網膜における抽象画

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