2012/05/17 Asobi Seksu @ 名古屋アポロシアター

フローレサンス Citrus Asobi Seksu x Boris (Split)

 2007年以来、約5年ぶりの来日になるというアメリカのシューゲイザー/ドリーム・ポップバンド、Asobi Seksuの公演に行ってきた。アメリカ育ちの日本人ユキ・チクダテさん率いることでもお馴染みのこのバンドを目的に多くの方が・・・と思ったらここは名 古屋でした(苦笑)。客入りはあんまりよくなかったのが残念だったけど(50人ぐらいだったかな)、柔らかなポップネスとシューゲ譲りの揺らぎと幻想性が 戯れるサウンドが一変して、肉体的な破壊力を持つライヴは痛快でございました。

 そんなわけで開演時刻の20時ちょい過ぎから、前座のLove Will Tear Us Apart.が演奏(ってかClimb The Mindの人がいる)。Joy Divisionの曲名からバンド名を拝借してますが、もっとポップで変態的なスパイスも出してる感じだった。いい感じでアップテンポにノセていくかと思 えばひねくれて変化球投げてみたり、その割にグッドメロディを鳴らすという先の見えなさ。そんなサウンドの中でほどよく脱力感と緊張感が入り混じり、聴き 手を引き込んでいくわけだが、この演奏にしては歌が弱いのが気になるところか。逆にそれを狙っているのかもしれませんが。約35分ぐらいのステージだった けど、印象はまあまあ。

 21時前ぐらいからAsobi Seksuの4人が登場する。男3人の中で中央に陣取る注目のユキさんは、結構ギャルっぽい格好するんだなあと少し驚き。オープニングは、昨年発売の最新 作からMVも制作された「Trails」で浮遊感あるサウンドにヴォーカルが凛と美しく映える。そして、気づけば予想をはるかに上回る轟音現象。続く 「New Years」でもアップテンポな曲調で心地よくノっていたら、轟音が鼓膜だけでなく全身にズドーン。馬力が各楽器と明らかに違う肉感的なドラム、んでもっ て耳を劈くようなフィードバックには本当に驚かされた。ドリームポップという域を軽々と超越する音圧は、スタジオ音源とこうも違うのかとそのギャップに戸 惑いつつもかなり昂揚した。そんな中でユキ・チクダテは情感を込めて丁寧に歌い、愛らしくタンバリンを叩いたり、頭を振りながらキーボードを弾いたりと フェミニンな存在感が際立っている。中でも「Perfect Crystal」がそういった要素を堪能でき、ラヴリーでノイジーで良かった。日本語のMCもグッド。そのMCの中では今日が初めての名古屋公演だという 事を喜んでおり、ギターの彼が日本語で何と言っているのか?という質問には英語で返していたのも印象的だった。

 本編のハイライトとなったのが、「Leave the Drummer Out There」から「Thursday」の流れ。キラキラと美しいサウンドが力強く変遷していく前者から、透明感溢れる歌とメロディが紡ぐ光のカーテンが包 みこんでいくような後者の流れは、うっとりするような瞬間が何度も訪れた。その直後には久々に演奏したという(MCの記憶があいまいだけど5年ぶりと言っ てた気がする。今回はメモ取ってないのですまぬ)「Nefi & Girly」で轟音&キュートに突っ走り、本編ラストのジザメリのカヴァー『Never Understand』は女性ヴォーカルの柔らかさを加味しながらきっちりと爆発し、会場を興奮で包んだ。そして、何といっても大ラスの「Red Sea」が超轟音すぎて、歓喜と至福。最後の最後にはユキがドラムに移動して、明滅するライトを照明に大迫力のクライマックスを演出し、キュートでポップ な印象を塗り替えてしまうほどに、ライヴ・バンドの強みを存分に思い知らせたのであった。

 翌日のBorisとの公演では、BorisがAsobi Seksuの曲をカバーしたり、スプリットを出すなどの発表があった模様。そんなことを羨ましく思いつつ、名古屋では余裕を持っていい位置でじっくり Asobi Seksuを堪能できたので良しとしよう。セトリは以下の写真の通り。撮らせていただいたナイスガイ、ありがとうございました。

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