2014/04/29 溶けない名前 presents 「おやすみA感覚vol.2」@ 名古屋spazio rita

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 先月のライヴがなかなかに良かったので、名古屋の歌謡シューゲイザー・バンド、溶けない名前の自主企画「おやすみA感覚 Vol.2」にお邪魔してきました。その感想を軽く残しておきます。ちなみに会場は、spazio ritaという多目的オルタナティブアートスペースで、来るのは去年に開催された90’sヴィジュアル系勉強会以来だったりする。

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 1番手は東京から名古屋にお越しの水槽のクジラ。「東京を拠点に活動している平成生まれ4人のバンド」と書かれているだけで、アラサーのおじさん(自分)からすると、うわーってなるんだけども、真っすぐなエモーショナルなロックが好印象。アルペジオを基調に美しいサウンドに彩られ、前にしか向かっていかない強さを感じるヴォーカルが感情を込めて歌う(マイクスタンドを倒したりもしながら)。その中でポストロック~激情型の展開をする曲も携えていて、いきなり轟音を炸裂させた時はちょっとびっくりした。でも、聴いてて一番に感じたのはバンドの透明感であったり、ピュアさ。楽曲からはそれが滲みでている。あとは、エフェクター多すぎの金髪ギター男子が、多彩な音色を紡いでいて特に印象に残っているかな。今時といえば今時のバンドかもしれないけど、この真っすぐさを貫いていって欲しいところ。ちなみに、バンドとしてはこの日がレコ発ツアーの初日だったようなので、今後の公演も成功すると良いですね。

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 2番手は名古屋の3人組、basquiat。ギター、ベース、ドラムとこの写真だけ見るとオーソドックスな編成に思うかもしれないけど、手前のギターの人がテルミンを使っていて驚かされた。実際に使っているのを見るのは、あら恋の人ぐらいしか知らないので、新鮮、新鮮。といっても音楽的には、変則リズムを駆使した一癖も二癖もあるもので、跳ねるようなベース・ラインを中心にノリにくいリズムでノせていく。それでも決して難解というわけではなく、歌メロはポップて親しみやすいし、会場を巻き込んでいける熱さも感じさせる。飛び道具のテルミンは、たまに活用されるぐらいだったけど、珍しい音色が不意に鳴り響くとさすがにオっとなるな(笑)。ライヴは全部で7曲ぐらい演奏して、最後はギターの人がテルミンを咥えて、わけわかんない暴走へとひた走ってた(笑)。見てて一番心も体も踊るユニークなバンドだったかなと個人的には思います。帰宅してから、バンドの公式サイトに行ってみたけど、98年頃から活動しているそうで、あの安定感あるパフォーマンスに納得した次第。

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 3番手は、静岡の浜松よりお越しのthe piqnicという男女混成4人組。メンバー全員が黒の衣装に身を包み、先ほどまで明るかった照明もかなり暗くされ、異質な空気に徐々に包まれた中でライヴはスタート。そのクールな佇まいから発せられる音楽は、THE NOVEMBERSとかPLATICZOOMS等のバンドとリンクする様なダークでゴシカルなロックであり、冷たいメロディも響いてくる。それに加えて、甘美なシューゲイザー要素が軽くドッキングされているような感じかな。スリリングな危うさも持ったそのサウンドに明らかに会場の空気が支配されている。それ故にとにかくクールに突き進む・・・かと思えばそうでもなく、間奏部ではギターヴォーカルの人が、客席の方に乗りこんで挑発?したり、いきなり寝転んだりしてて、ちょい破天荒な部分も見せている。っていうかあのヴォーカルの人の視線がフラフラとしているようで突き刺さる様な意志もあって、見つめられたくない感じ(笑)。とはいえ、病みつきになるような毒っ気もあるので好きな人は、とことん好きになるだろうなあと思う。

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 トリはもちろん、溶けない名前。今回の自主企画では、コルカロリさんという人とのライヴペイントと同時進行でライヴが進められるという何とも新鮮なスタイルでの公演だけど、マイスペースに自分達のライヴをしていましたね。湿っぽい哀愁と穏やかな雰囲気に包まれる「こわいせいめいたい」からスタートし、心地よい疾走感と男女ヴォーカルがなんとも印象的な「電気信号の妹」でノせていく。

 アニメチックな歌謡性と幻想シューゲイザーの混合は、聴き心地良くて、そのサウンドに自然と引きつけられる。「√2匹」って曲では、ギターのイトウさんがやらかしてたけど、まあそこも御愛嬌。ドラムのニワさんはBorisのDrone Evilのシャツを着衣し、硬質で力強いドラムを叩いて躍動感を与えていたし、サポート・ベースも馴染んでいるかなあと。先月のライヴよりは会場の関係で音圧的には抑え目だったけれど、まろやかな味わいは相変わらず。「ロボットと詩集」~「幽霊正月は八月を殺す」の流れも良かったけど、やっぱり最後に演奏した「僕等の倒錯ごっこ」が白眉かな。可愛いらしい女性ヴォーカル以外は、痛快なノイズロックしてて、かっこよかった。

 うらたにあすか姫の舌っ足らずなMCもたどたどしくていい感じ、曲名間違えちゃうぐらいだもんな(笑)。ライヴペイントの方はというと、脅威のスピードで仕上げられていくので曲中に何度か完成し、最終的に3回も姿を変えて最後は下の写真左のような女子高生の絵になっていました。仕事ができる女の子はこれだからもう(笑)。でも、ライヴ・ペイントってドラムの右横のスペースではできなかったのかなあというのは思った。それだとペイントの進行具合とライヴ演奏の両方が視野に入るのでね。次やるとしたら検討して欲しいところですかね。

 まあ、そういった個人的な意見もあるけども、総じて良いイベントでした。

‐‐‐setlist‐‐‐
こわいせいめいたい / 電気信号の妹 / √2匹 / 少女の官能基 / ロボットと詩集 /  幽霊少女は八月を殺す / 僕等の倒錯ごっこ

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