2014/08/15 DIR EN GREY 「TOUR14 PSYCHONNECT -mode of “GAUZE”?-mode:28」@ ZEPP NAGOYA

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 「もう15年前には戻れるの今は・・・」

 1stアルバム『GAUZE』15周年を記念してのまさかの『GAUZE』ツアーである。今年はLUNA SEAが14年ぶりの全国ツアー、黒夢が20年前の再演となる『地獄の三夜』と最後となるロングツアー、そしてライバル的立ち位置であったPIERROTの復活、とかつてないことが起こっているわけだが、ディルが放り込んできた大きな爆弾がこれだ。今ではほとんど演奏されないことからも、メンバー自身があまり重要に思ってなさそうな1stアルバムがこうして蘇るのである。今のディルがこういったお祭り的なことをするんだと今でも信じられなかったりするが、おそらく”再び”が以降に訪れないだろうこの機会をしっかりと心身に焼き付けようと思い、名古屋2日間のチケットを抑えた。

 自分自身、DIR EN GREYは「-I’ll-」の頃からリアルタイムでずっと聴き続けているバンドで、この『GAUZE』にしても当時中学2年生だった頃に、アルバム1枚買うとなくなるようなお小遣いを叩いて買って聴き込んだ作品だ。年齢的なこともあって、当時は見ることができなかったライヴがこうして15年を経て体感できることに強く感謝したい。当然、今もずっと聴き続けているということは、DIR EN GREYが常に切り拓いていくバンドであり、なお一層の輝きと逞しさを増していったからというのが一番大きいのだけれども。

 インダストリアルなSE「GAUZE -mode of adam-」がGAUZEの夜明けを告げ、清々しいピアノの旋律が静かな迫力を持って流れだすと、アカペラでの京の歌が続く。オープニングは、1999年1月に3枚同時リリースで破格のメジャー・デビューを飾った曲のひとつ「ゆらめき」だ。耽美でメロディアスなナンバーとなるが、こうして15年の時を経てもなおその美しさに惹かれるものがある。間髪入れずに披露された「MASK」では、ノストラダムスの大予言の文字や1999年当時の当時のメンバーの演奏している映像(目線にモザイク入り)がスクリーンで揺れながら、懐かしさと異様な熱さがもたらされていく。

 その後は、「凌辱の雨」~「かすみ」、一転して凄まじい喧騒を巻き起こした「DIFFERENT SENSE」と『GAUZE』から距離を置いた楽曲が連続。1999年からこういう進化/深化を遂げていくことは誰も想像しなかったと思うが、今のディルはとてつもないんだなと改めて実感することとなった。しかしながら、冷たいオルゴールの音色が「Cage」の始まりを告げると、再びモードは『GAUZE』へ。ハラハラと見届けるToshiyaのベースソロを懐かしく思い、当時のPVを同期しながらの「304号室、白死の桜」ではアコースティック・ギターも用いた軽快な曲調と残酷な詩が独特の世界観を広げていく。かつての楽曲は大きくアレンジされることはなく、その時の煌めきのままに再演。ただ、それでもDir en greyではなく、あくまでDIR EN GREYとしてではあったが。

 本日のライヴで一番グッと来たのが9分超のバラード「アクロの丘」だ。おそらく新しいものが使われた映像(夕焼けの大草原に佇む少女や丘にある廃墟等を写した西洋映画風の映像)をバックに、切々と奏で、歌いあげられていく本曲は、スタジオ音源よりもずっとドラマティックに胸を打つもの。途中のセリフはなかったけど(苦笑)、ギターソロやベースソロが次々と感動を誘い、より感情的になっていくヴォーカルから静かなギター・ストロークが奏でるエンディングも余韻を残すようでとても印象的であった。

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 さらに続く『GAUZE』の再演。「DIFFERENT SENSE」の狂騒に劣らず、本編で大きく盛り上がったのは、「Schweinの椅子」や「蜜と罰」といった曲だろう。京が「ナゴヤァァー」と煽ったことで一層加熱するフロア。実際にアグレッシヴな「Schweinの椅子」は、今のセットリストに組み込まれても全然違和感など全くないように思える。そして、さらなる劇薬として「蒼い月」の投下。3月の日本武道館で10何年ぶりかに披露されたわけだが、本日で初体験の自分は懐かしさのあまり「Blue & Die」でジャンプしてた。まさか、「蒼い月」を聴ける日が来るなんて・・・。信じられないものだ。「お前らの声を聴かせてくれー」と京の叫びからの本編ラストは、最新シングル「SUSTAIN THE UNTRUTH」がスタジオ音源の比にならないぐらいの一体感と熱さを生み出し、一旦の幕を引いた。

 アンコールでは、まず「予感」を披露。ドラマ主題歌であったことすら記憶の彼方だが、ディル史上最もメロディアスでポップといっても過言でないこの曲にしても懐かしさに心支配される。しかし、京さんが歌詞と音程を間違え・・・(苦笑)。12月発売の新作に入るだろうと思われる新曲も披露されたが、特徴的なドラムの先導とヴォーカルの多彩な表現を生かしたヘヴィ・チューンでなかなかに好印象である。その後は、記憶を無くすぐらいのアグレッシヴな楽曲の連続。やると思ってなかった「CLEVER SLEAZOID」で噴火させ、「全然聞こえへんぞ」と煽ってからの「激しさと、この胸の中で絡み付いた灼熱の闇」で灼熱に突入し、ラストの「残」で破滅に向かう。『GAUZE』とDIR EN GREYを融合させた夜は、頭ぶっ飛ばす圧巻のクライマックスで幕を閉じたのであった。懐かしさと熱気、その両方に満たされた貴重な夜となった。

‐‐‐setlist‐‐‐
00.GAUZE -mode of adam-
01.ゆらめき
02.MASK
03.凌辱の雨
04.かすみ
05.DIFFERENT SENSE
06.Cage
07.304号室、白死の桜
08.アクロの丘
09.mazohyst of decadence
10.raison detre
11.Schweinの椅子
12.蜜と唾
13.蒼い月
14.SUSTAIN THE UNTRUTH

‐‐‐encore‐‐‐
15.予感
16.新曲
17.CLEVER SLEAZOID
18.激しさと、この胸の中で絡み付いた灼熱の闇
19.残

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