2014/08/24 MUCC SIX NINE WARS -ぼくらの七ヶ月間戦争- Episode 6.「ARMAGEDDON」 VS ゴールデンボンバー @大阪城野外音楽堂

故に、摩天楼(初回生産限定盤)(DVD付) シャングリラ ザ・ゴールデンベスト~Pressure~

 バンド史上最大規模となるライヴ・プロジェクト「SIX NINE WARS –ぼくらの七ヶ月間戦争-」を行っているムック。これは約7ヶ月間に渡って55本ものライヴを行うツアーとなっており、月ごとにテーマを変更してお届けしている。例えば、3月はメンバー自身がプロデュースする凝ったライヴ・ツアーになってたようだし、4月にはTHE BACK HORNやストレイテナー等を迎えた対バンツアー、6月にはMERRYや他のV系バンドを交えた3マン・ツアー、7月には新作「THE END OF THE WORLD」を中心としたアルバム・ツアーを敢行。大きな話題をよんだ。

 そして、いよいよ8月から開催されているEpisode6「ARMAGEDDON」では、超豪華な対バンツアーに挑んでいる。BUCK-TICKやD’ERLANGERといった大御所、互いに親交のある氣志團、昔から馴染みがあって仲が良いシド、本当に異種格闘戦となる[Alexandros]GRANRODEOなどが出演し、互いに持ち時間70分のガチンコ勝負を繰り広げてきた。その中でも、個人的に一番見たかったのが、ゴールデンボンバーとの対決である。これだけは絶対に見たいと思い、指定席のチケットを無事確保できたので大阪城野外音楽堂へと足を運んだ。

 しかしながら、今宵の大阪城野外音楽堂は非情なまでの悪天候であった。名古屋を出て大阪に到着した時は、持つんじゃないかあと思ってた。大阪野音に着いた時もパラパラとたまーに降るぐらいであった。「これ天気は、まあ大丈夫じゃないかな」と勝手に感じ始めてたら、それが開演30分前ぐらいにいきなりの豪雨に見舞われる・・・。その後も小康状態になることはあれど、ほぼ止むことはなく。ムックの「空と糸」の歌詞を引用させてもらえば、”今降り止まぬ雨に濡れ”状態であったし、”どしゃ降りの雨の中 傘もささずに一人で立ち尽くす少女”もいた。正直、フジロック以外でこんなに雨に打たれながらライヴを見る経験をするとは驚きでしたね。



  そんな雨でどんよりとしたムードに包まれる中、ゴールデンボンバーの4人が颯爽とステージに登場して場内の空気を一変させる。いきなりの「元カレ殺ス」、そして「Dance My Generation」で野音がダンスフロアへと変貌。金爆のファンの方が多いんじゃないかっていうぐらいの歓声で、初っ端からとてつもなく盛り上がっている。っていうか客席のみなさんが想像以上に咲いてるんですけどw このヴィジュアル系カルチャーを生かした客席との一体感の良さ、これが大きな魅力のひとつだろう。

 「逹瑯さんから直々にメールが来た時は、ライヴに出るか死ぬかどっちかだと思いました。出なかったら殺されると思って、出ることにしました。良くも悪くも思い出に残る風景ありがとうございます」と話すキリショー。確かに、こんな合羽姿が大半を占める野外ライヴを体感するって早々無いだろうと思う。その後のMCでは「高3の時にムックさんがポップジャムに出てたのを凄く覚えてるんだよなあ」と言っていたが、彼等としても大先輩ムックとの対バンを楽しみにしていたのが伝わってくる。

 個人的には、今日初めて金爆を生で見るわけなんだけど、とにかく来た人に楽しんでもらおうとパフォーマンスに徹する彼等の心意気を凄く感じる。エアー・バンド故の、奇想天外な出し物の数々が驚きと笑いを次々と提供していくのだ。特に「抱きしめてシュヴァルツ」のギターソロの時間には、大阪ならではということでGita-の喜矢武豊が、たこ焼きの屋台をステージに運び、まるごと焼いたタコをこれぞ本当のタコ焼きといってかぶりついた時は、マジで笑ったわ。その裏でDoramuの樽美酒研二が段ボールで作った白い馬(頭だけ)に乗ったというていで客席に飛び出す。しばらくして戻ってくると、「お前たち、チ○コばっかさわんなー。ふざけんな、それ○イプっていうんだぞー!」とかキレてて再び笑ったわ。

 その後も「トラウマキャバ嬢」~「101回目の呪い」と快進撃は続く。なかでもシンフォニックメタルというかX JAPANに捧げた「デスメンタル」の破壊力の凄さよ。さらには新曲『ローラの傷だらけ』がPV通りに冷たい雨に打たれて歌っている姿を再現しながら、衝撃を積み重ねていく。そして彼等の代表曲である「↑ザ・V系っぽい曲↑」では、ヘドバン地獄から咲き咲き天国まで縦断する素晴らしい客席との一体感で大いに沸いた。

 終盤に来てからは、こんなサプライズが待っているとは。「大阪ー、ラストはやっぱりこの曲、行ってみようヤングマーン!」といった時の野音全体からの「え”ーっ!!」という大きな落胆の声も気にせず、西城”ギャランドゥ”秀樹の「ヤングマン」を本当にカバーしだす。でも、単なるカバーでは終わらない。4人全員がガチャピン色のタイツを履いて、サビの「Y・M・C・A」のところをステージ真ん中で足を広げて「M・U・C・C」に変えて歌う。このE難度の荒業に会場はみんな笑顔で満たされる。極めつけはラストの「女々しくて」で、4人全員が赤いペンキを頭から被り、頭にプロペラをつけて、4人ムックの出来上がり。「ムックさぁーん、後は頼みまーす!」とキリショーが叫び、ゴールデンボンバーの愉快なステージが終わった。

 本当に「バカ過ぎて、バカ過ぎて、バカ過ぎて、楽しいよぉ~」の衝撃と笑撃のライヴであった。今回初めて見てよくわかったのは、この人たちがやっぱり面白くて好きだってこと。”楽しませる”ということを永遠のテーマに彼等は、今後も自らのパフォーマンスを磨いていくことだろう。その期待に応えてくれるのが、ゴールデンボンバーなんだと思う。次回は叶うならワンマン公演で見てみたいところですね。

‐‐‐setlist‐‐‐
01.元カレ殺ス
02.Dance My Generation
03.綺麗になりたくて
04.抱きしめてシュヴァルツ
05.トラウマキャバ嬢
06.101回目の呪い
07.デスメンタル
08.ローラの傷だらけ
09.毒グモ女(萌え萌え編)
10.↑ザ・V系っぽい曲↑
11.YOUNG MAN
12.女々しくて


  こうして金爆のライヴが終わっても、あいにく空は雨、雨、雨。一向に降り止まぬ雨の中で、いよいよムックのライヴがスタートする。しかも、まさかの「ニルヴァーナ」からで、軽快な疾走感とキャッチーな歌メロが雨空を突き抜けるように響いていく。それから間髪入れずに鳴り出した特徴的なベースのスラップに、湧き上がる大歓声。そう、早くも投下された「大嫌い」が野音に熱を再点火する。さらには「ENDER ENDER」~「G.G.」と近年の彼等を象徴するような攻撃的な楽曲を立て続けに披露して、凄まじい揺れを巻き起こす。 ムックは去年のOZZFEST JAPAN以来となるが、相変わらずの高水準パフォーマンスを披露。安心と信頼のライヴといいますか。それでも「WateR」のラストのキング・クリムゾン的パートはわざと小ネタ入れてるのかなと気になったりするのだが(笑)

 「ムックの大事な野外のライヴはだいたい(雨に)こうなるよね。ゴールデンボンバーも言ってたけど、良くも悪くも記憶に残るライヴになるって。でも、できれば良い記憶にしたいよね」とMCで漏らす逹瑯。しかし、こんなにも雨が強いとは想定外だぞ(笑)。そんな状況下でもゴールデンボンバーのパフォーマンスに煽られたのも影響して、熱いライヴを繰り広げる彼等。前を見据えて突っ走る「謡声」で再開すると、新作から最も哀愁を感じさせる「Tell Me」が野音の夜空を叙情的に響き、前作からの「ピュアブラック」が小洒落たジャジーなサウンドが虹色の照明と共に鮮やかに夜を彩る。この変幻自在さもまた、近年のムックを象徴するものだろう。

 ちなみに「ゴールデンボンバーにさ、熱湯風呂をSATOちにやらしてやってくれよ」って頼んでたみたいだが、今回は惜しくも実現せず(前述したように、今日はペンキをかぶったから)。あと、BUCK-TICKのヤガミさんから金爆の樽美酒に、ドラム飲み会参加指令が出たことを逹瑯は本人に伝えたそうだ。これまで樽美酒はずっとドラム飲み会をずっと断ってたそうだけどもね。やっぱり参加しづらいんだろうなあ(苦笑)

  その後のライヴでは久しぶりの「風と太陽」で、歌詞の「ザーザーザーザー」ってところでお天道様が気を利かして余計に雨が降ってきたことにみんなが思わず笑う。しかも逹瑯が歌いながら無邪気に水鉄砲で遊んでたのも印象的だった。続いての「YOU & I」では、永遠の思春期ベーシストのベースソロから一層激しさを増したサウンドで向こう側に連れて行く。さらに「Mr.Liar」で野音は大炎上し、「蘭鋳」がここに集まった全員の想いをひとつに束ねる。SATOちのカウントからのお約束の全員一斉ジャンプは、これぞムックのライヴの醍醐味といえるものだろう。苛烈な後半戦は異常なまでの盛り上がりをみせたのである。

 そして、雨にも負けない熱気あるステージのラストを飾ったのが、アニメの金田一少年のオープニングに起用されている新曲「故に摩天楼」だった。「ニルヴァーナ」に続くキャッチーな疾走曲ながら、クライマックスに向けて壮大な開放へと向かっていく様は、雨に包まれる野音を鮮やかに彩っていくようで美しい。そして、最後に「ありがとー!」の逹瑯の絶叫が雨の夜空に木霊。こうしてムックの迫力満点のステージは幕を閉じたのだった。

  期待していたムックとゴールデンボンバーのコラボレーションがなかったのは残念だったにせよ、お互いのパフォーマンスを全力でぶつけあったこの結果は十ニ分に満足できるもの。雨だからこそ余計にというのはあるけれど、僕にはこの雨に濡れた大阪城野外音楽堂でのツーマンは、とても記憶に残る良いライヴであった。

 ‐‐‐setlist‐‐‐
01.ニルヴァーナ
02.大嫌い
03.ENDER ENDER
04.G.G.
05.WateR
06.謡声
07.Tell me
08.ピュアブラック
09.ファズ
10.風と太陽
11.YOU & I
12.Mr.Liar
13.蘭鋳
14.故に、摩天楼

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