2014/10/31 赤い公園 『マンマンツアー 2014 ~お風呂にする?ご飯にする?それとも、リトミックにする?~』 @ 名古屋クラブクアトロ

赤い公園

 2ndアルバム『猛烈リトミック』が好評な赤い公園のライヴを観てきた。僕自身は、およそ3年半ぶりぐらいに彼女達を体感する。赤い公園を知ったのは、Matt Elliott(The Third Eye Foundation)、Vampilliaとのツアー『いいにおいのするノワール』にオープニングアクトで出演していたことがきっかけ。それが前述したように約3年半前だ。その時は、中村昌也のような陰鬱を溜めこんで俯いてずっと演奏する。完全にこじらせた感じのダークなサウンドが持ち味だったと思う。

 久しぶりのライヴを観た感想はというと、非常にオープンでポップになったということがまず1番に浮かんだ。なぜか壮大なミドルチューンの「木」からスタートしたことに強く驚かされたが、ただ単に大衆迎合したわけではないっていう自信の表れなのかもしれない。この先制パンチは強烈だった。それに続いての「絶対的な関係」「のぞき穴」といった曲では、アッパーに攻めて一気に熱を帯びていく。昔と変わらずにトレードマークの白い衣装に身を包んだ4人は、以前からは考えられないほどによく動いたり、跳ねたり、陽気な笑顔を振りまいたりと会場の雰囲気を明るくする。ことあるごとに「ナゴヤァァ!」と叫んでたのも良かったな(笑)。

 先ごろリリースされた2ndアルバム『猛烈リトミック』のウルトラ・ポップ・マジックが個人的にもヒットしたとはいえ、ここまでバンド自体がポジティヴに開けているのは、かつての作風を考えると改めて驚く。ただ、今のポップなメジャー路線は、赤い公園というバンドのキャラクターにも合ってる気が個人的にはする。自然体で伸び伸びしている印象を強く受けたし。それにても一番びっくりしたのは、白いペンライトが5~6本振られていたこと。おいおいマジかよ!と思ったけど、後ほどの説明にもあったが、グッズで売ってるらしい。さすがにアイドル好きなガールズ・バンドだけある。客の数名が手でハート作ってメンバーにアピールしまくってた事には笑っちゃったけどね。

 しかし、この日はなんとベースの藤本ひかりちゃんの22歳の誕生日であった(ごめん、知らなかった)。そのため、Vo.佐藤とGt.津野が彼女のプレゼントを買うために地元・立川のアニメイトに買いに行き、「赤い公園の方ですね?」と一般ピーポーに言われながらも買ったという「FREE」ってアニメの大きなタオルをプレゼント。そう、腐女子だった(苦笑)。その藤本ひかりちゃん、メイド喫茶にいそうな可愛らしい感じ(マスコットみたいな感じある)なのに、ベースはスラップなんかも使いながら滑らかに低音域を支えていた。

 絶対的な関係 風が知ってる/ひつじ屋さん 猛烈リトミック

 印象的なシーンをいくつか振り返るなら、まずは中盤の「私」~「塊」~「ドライフラワー」の流れ。いずれもポストロック的な静から動への上昇アプローチを肝にしたような感じのスケールの大きな曲だが、緩急/強弱をつけながら楽曲に引きずり込んでいく見事な歌唱を披露した佐藤千明の存在感が際立っていた。その割に物販紹介ではやしろ優のモノマネしながらTシャツやタオル等を紹介していて、ギャップが凄かったが(笑)。あと、彼女はももクロの有安杏果推しらしい(ももクロの物販で買った緑のペンライト持参)。さらには映画主題歌になった「ひつじ屋さん」、小気味良くシュワっと炭酸味のギターロック「サイダー」等で再びの盛り上がりをみせる。

 本編ラストは『猛烈リトミック』のリードトラックとなった「NOW ON AIR」が弾ける躍動感と朝日のような眩いポップ感で会場を揺らし、「ふやける」で轟音ポストロック/シューゲイザーからヴィジュアル系、激情ハードコアといった血脈の壮大さと狂気を振りまく凄まじいラストを演出。インディーズ期のこの曲は、完全に異質な空気を持ち込んで雰囲気を完全に変え、圧倒してみせた。

 アンコールでは、ハロウィンらしくドラムの歌川菜穂がかぼちゃの顔のかぶりものをしての演奏。代表曲のひとつである「今更」で駆け上がり、大ラスは新作からここまでタメておいたとっておきの「楽しい」で締めくくる。途中で「つけて味噌 かけて味噌 M・I・S・O ミ・ソ!」と歌ったことにひっくり返りそうになったが(苦笑)、”最高の楽しい”を集まった全員で共有し、ライヴは終演を迎えた。全部で20曲ぐらいで90分ほどだったが、今のバンドの充実ぶりが伝わるいいライヴであった。

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