2014/11/08 共瞑 vol.2 @ 上前津CLUB ZION

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 久しぶりにこういうラウド系ミュージックの企画に行く気がする。お目当ては、以前のデモ音源が印象的だった東京のエモ系バンドのathelas。そして、神奈川の激情系インスト・バンドのちくわしなちくちくわ。地元バンドが1組だけで他は県外バンドという珍しい企画でもある。ちなみに企画者は、いちパンク・リスナーだそうで頭が下がります。

 1. Heliostrope

 オープニングを飾ったのは名古屋の5人組、Heliostrope。ツインギター、ベース、ドラムにキーボードという編成で、静から動へ力強く織り上げていくという展開、かつポエトリーリーディングや激情型の咆哮が絡むのが特徴である。いうまでもなく、ミニミニenvy的であり、リトルheaven in her arms的な感じだろう。轟音ポストロック~激情系ハードコアの流れそのものだが、その上でキーボードが結構前に出てくることで意図的に差異をつくりだしている。20分ぐらいだったと思うけど、こういう系統を聴いてる人には、それなりに効くであろうライヴができていたのではないかなという印象。まだ1年ぐらいの駆け出しのバンドのようだが、僕は名古屋にもこういうバンドが出てきたんだという感心の方が強い。期待してるので、がんばって続けていって欲しいところですね。

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2. athelas

 2年ぐらい前に3曲入りのデモ音源を買って、気になっていた東京のエモ・バンド。本日のお目当てのひとつです。公務員顔というか地味な見た目とは裏腹に、澄んだメロディと伸びやかな歌声で綴る楽曲はいずれも訴求力がある。エモといえばエモなんだけど、シンプルでまっすぐ。彼等の音楽はそういう印象を強く受けるのだ。特に初めて聴いた時に胸を震わせた「scene」がこの日も白眉の出来。新しく発売されたデモ音源に収録されている「faraquet」も終盤の2人での絶唱が聴かせどころとして大きなインパクトを与えていた。ただ、MCでの「デモ音源は200円で売ってますけど、その制作費には8万ほどかかってます」には笑ったが。ラストの曲ではポストロック色の強いサウンドに感情的な歌が心に響く。良いステージでしたね。ちなみにデモ音源にて「scene」は再録されているが、物販で「この曲、何が変わったんですか?」と尋ねたら、「録音環境は良くなかったけど、構成は全然変わってないです!」とはっきり言われました(笑)。

 

 

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3. ちくわしなちくちくわ / ちくわしなちくこまつ

 神奈川の奇天烈激情系インスト・カルテット。噂は耳にしていたが、確かに先読み出来ないようなマスロック系のインストゥルメンタルで異様な空気を持ってくる。テクニカルな演奏を信条にゲーム音楽やファンタジックな要素も加味し、ドラマティックな風景を書き殴っていく様はなかなかに痛快。しかもMCでは「ニンテンドーが・・・(中略)。スーファミが・・・(中略)」とゲーム関連の話題を次々と話していく(笑)。故にびみょ~な空気が流れる場面がいくつか・・・。それでもラストの曲では、within the last wishのVo.小松氏が加わって「受け継ぐ者達へ」を披露。たまに結成される「ちくわしなちくこまつ」として一気に熱いハードコア空間へと変え、ライヴを締めくくった。12月には、待望の1stフルアルバムがリリースされるので楽しみ。あと個人的に気になったのは、端っこで地味だけど堅実な仕事をこなしていたベースの人が、isolateのシャツ着ていたこと。

 

 

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4. sekaichizu

 北海道の2人組。去年8月にちくわしなちくちくわとbraqkotoneと3-wayスプリットを出した時は4人組だったが、現在は2人が脱退して2人組で踏ん張って活動を続けているという。音楽的には、マスコアとかプログレっぽい感じもあるけど、ヘヴィメタルのインストと下北系インディーロックを同質化させた新鮮なものというのが個人的な印象。タッピング等を交えたテクニカルなギターは非常に流麗で、ドラムも変幻自在かつパワフルに土台を支えている。相反するように歌は、インディ系のそれで澄んだ声を響かせていた。このギャップの大きさを活かしながら楽曲を精微奇天烈に構築。その大きな落差と緩急を持った音楽は、本日の中では一番異色だったように思う。しかし、なんとこの日にちくわの面々とは初めて会ったそう。驚きだ。いずれスプリットを出したbraqkotone(現在はドラムが抜けて活動休止状態だとか)と3組で共演するのが夢だというので、実現すれば面白いなと思います。

 

 そして、5番手にはwithin the last wishが登場。叙情派ハードコアとして10年近いキャリアを誇る彼等が、その瞬発力や叙情性、激しさを備えたハードコアで会場をヒートアップさせる。あのTakenのカバー音源にも参加しているそうだが、長年かけて研ぎ澄ませた音像、溢れんばかりに放出するパッションの両方がライヴでは十二分に熱い。Vo.小松さんのやや長めのMCにしても実直で音楽に対しての強い想いがヒシヒシと伝わってくるものであった。そうなれば会場も急に乱暴な人たちが暴れだすほかなく、最後の曲ではいつの間にか発生したモッシュに不意打ち食らって、気づけば3~4m横の壁に激突して倒れこんでいたわたくしでした。あいつのせいで腰が痛い。

 

 6番手には、alt of the soceity。The Black Heart Rebellionの来日公演に出演していた吉祥寺WARP以来、2年ぶりに見る。ナイフのような鋭いメッセージを叫びとともに突きつける印象が強かったが、久しぶりに体感した今回はさらにヘヴィな音を出しているなというインパクトが大きかったかな。Vo&Bのフクドメ氏のあの鋭い眼差しを見ていると、音楽やバンドや仲間への想いが強烈に伝わってくる。自身の生き様を全てさらけ出すような壮絶なまでにエモーショナルなステージ、それが展開されていたように思う。それでもMCでは手島優のように一瞬空気がふにゃふにゃっとなるのはご愛嬌。

 ラストは今年で10年目を迎えるというmilitarysniperpinfallが登場。正直、メインのバンドだけど一番わからなかったりする・・・(汗)。「日本のレイジ・アゲインスト・ザ・マシーンになるんだ」と最初は始まったそうだが、いつの間にか(自身では)ギターを置いて叫びまくるバンドになってしまったそうだが、ストレートに感情を煽るラウドミュージックとして実に熱いものを観させて頂いた。特に「音楽を10年続けてきたことが、唯一の誇り」と力強く叫んだことが、一番胸に響いたことでしたね。

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