2015/09/12 白昼夢を二度見る VOL.2 @ 鶴舞DAY TRIP

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 名古屋でポストロック・フォーエヴァー!な企画の第2回でございます。aysulaのDr.サッタ氏が尽力し、ABCじゃグッと来ないんだったら”A”だけ集めればグッときていいんじゃね?ということで、頭文字がAのバンド/アイドルが顔を揃えています。中学生アイドルユニット、amiinaだけが第1回からの連続出演。他バンドのトピックとしては、aysulaとAJYSYTZは共に半年以上の期間が空き、新体制となっての復活ライヴとなっている。

TRIED AND TRUE

 ベース、ドラム×2というリズム隊だけの編成である名古屋の3人組であります。昨年11月にkilk recordsから1stアルバム『TRIED AND TRUE』をリリース。また定期的にライヴを重ねていて、活動は順調である。僕は昨年2月にGlaschelimが来名したイベントに出演にて一度だけ彼等を見ているが、その頃と変わらずに人力ダンスミュージックを追求。エレクトロニカやダブステップの要素も自分たちのグルーヴの下で統制し、気持ちよさをもたらしてくれてました。サンプリングされた女性の歌声もまたいい味。グルーヴとラヴボクシングなステージでございました。

Canvas/○△□

 唯一の連続出演となるポストロック系中学生アイドルが名古屋にただいま。しかしながら、初っ端の「Signalが松隈ケンタ風の哀愁疾走ロックで えっ!と驚いた。だが、彼女達のイメージをいい意味で裏切る1曲で、やはり曲のクオリティは高くて一気にノせられる。そうはいっても次の「monochrome」が彼女達の本来の持ち味。amiinaの2人のパフォーマンスは機敏でハキハキ。半年とはいえ、主催イベントを成功させて場数も踏んだことで歌も踊りもはっきりと成長が見えた。こどもの成長曲線、恐るべし。

 MCに入れば「ファミマの水おいしい~」と一気に幼くなるのがまたいい。和み、癒やし、成長を愛でるそんなところか(笑)。そこからバンドのイベントだからということで、フロアに降りて客席ど真ん中で歌い踊った「CANVAS」は『白昼夢を二度見る VOL.2』の最高の瞬間のひとつだ。サビでみなが手を上げ、オー!という歓声で会場が満たされる。

 そして、名古屋だけの特別セットということで、amiinaバンドが登場。これはaysulaのサッタ氏を始め、溶けない名前やmiiiiaの面々が並ぶ名古屋シューゲイザー同好会的な人たち、計7名から成る。おそらく前回の出演者がほとんどを占めてる(笑)。その編成で「illumina」~「Drop」~「I’m Home」と披露されたが、彼女達の代表曲「Drop」が特に素晴らしかったな。生演奏になったことで細部まで美しさをフォーカスし、カラフルなサビでは多幸感が増量。本当にいいもの見せてもらったなと感激したのであった。

 ちなみにステージ上でサッタ氏が「amiinaの曲で一番好きな曲はなんですか?」と2人に聴かれていて、入り口は「monochromeでなんじゃこりゃぁぁあーっ!となった。ライヴ行ったら全曲好きでした。」と語っていて、自分も納得しちゃった。僕も「monochrome」と「Drop」を初めて聴いたときは本当に驚いたから。

‐‐‐setlist‐‐‐
Signal / monochrome / CANVAS / illumina / Drop / I’m Home

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 続いてこちらもkilk recordsからやってまいりました。AJYSYTZと書いて”アイシッツ”と読む4人組。ギタリストが1名脱退し、新たに4人編成となっての半年ぶりの復活となる。それが初の名古屋ライヴということで、貴重な場となったのは確かだろう。しかし、ギターの人の星野源感がスゲえ・・・。

 初見だが、1曲目から先ほどまでのバンドとは空気が明らかに変化。といっても先ほどのamiinaから地続きで北欧を想起させるかな。いかにもなkilkカラーの幻想的な世界観を生むポストロック系バンドが、美しい音響を奏でている。杏露虫&3ndといったバンドで腕を鳴らしたリズム隊2人が土台を築き、ギターが叙情的なフレーズを重ねていく。そこに魂を吹き込むのは、衣装が挑発的なタレ目セクシー・ルナルナこと五阿弥瑠奈さんのヴォーカル。繊細さと力強さの両極の振り切れ具合を中心にして、迫力と豊かな表現力を持った歌声に彼女の脳内にまで連れて行かれそうになる。また、ここまで感情的に歌えるからこそ、こちらも心に響くのだなと。

 途中ではAdeleのカバーで「Roling in the Deep」が披露され、ムードが一気に高まる。カバーでも力感が浮かび上がってくるのは、ポストロック系をルーツにしているこのバンドならでは。最後は4人での再出発という事実を改めて確認するように、新曲を2曲続けて披露。AJYSYTZの新しい門出となった。しかしながら、自身で語っていたけれどVo.瑠奈さんが、今秋スタートのNHK朝の連続テレビ小説「あさが来た」の劇中歌の歌唱を担当されているということでたまげた。敬礼しながら彼女達のライヴを見なきゃいけない気になりましたよ(笑)。

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 主催のサッタ氏を含む名古屋のシューゲイザー系バンド4人組、Aysulaがトリを務める。まあ主催者のバンドですしね。なかでもサッタさんはamiinaのサイン入りTシャツ着ていて気合が違う(笑)。ドラムもやたらキレてたし。

 端的に表せば、グッド・シューゲイザー、グッド・ギターロック。心地よいものだった。轟音と静寂。そういった表現はもちろんできるが、オルタナ系バンドの空気感だったり、どこか陰りを帯びたミステリアスな雰囲気だったりもする。個人的には、THE NOVEMBERSが少し頭をよぎるかな。大量過ぎるエフェクターをコントロールしてのギター・サウンド、その上で繊細にゆらめき泳ぐヤマダ氏の歌声もまた心地良いものだ。独特の感性を持っていて、それが音像にしっかりと表れている。

 途中ではサッタ氏の結婚式の司会ばりの主催者挨拶もあり。そこで語ってたが、”A”のバンドだけを集めたのは狙ってやったことらしい。全てはAから始まってひとつにつながるということだ。そして、AJYSYTZに続いて彼等もラスト2曲は新曲で攻める。まずはアコースティック・ギターに持ち替えて、涼やかなサウンドの中を歌声が優雅に泳ぐような感じの曲。そして、もう1曲がシューゲイザー・バンドたる由縁を体現したひだまりのような温かさと轟音に包み込まれるような曲。Aysulaも見事な復活劇でした。

 第1回に続いて、おもしろい内容でした。2組の復活劇に加え、amiinaはスペシャルなセット、AUDIO BOXINGは安定供給。それぞれの個性をしっかりと提示し、各々の世界が混ざり合う。そんな白昼夢は何度だって見て良いし、見たい。オールスター感謝祭ばりの年2回ペースで来年3月にまたお願いします。

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