2015/10/25 drowned in desire @ 鶴舞DAYTRIP

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 AUDIO BOXINGと鶴舞DAYTRIPが共同で企画するイベント”drowned in desire”へ足を運びました(記事初出自は「AUDIO BOXINGが主催」と記載しましたが、誤りだったので訂正しました。)。1年8ヶ月前にGlaschelimがはるばる来名して時も同名イベントでしたが、3月にもこのタイトルでイベントが行われた模様。記事タイトルにも影響するので、「Vol.◯」ぐらいつけて欲しいんですが・・・(完全にこっちの都合ですが)。

 それはさておき、今回もお目当てはGlaschelimさんたちです。前日のHeliostropeやSONIC DISORDERに続いて、自分がインタビューしたバンドを2日連続で見るなんてね。それに卒業式がかかった朔日の出演が楽しみのひとつだった。しかし、客席は寂しいなあ。もうちょっと人入っても良いバンドがそろっていたと思いますが。

TRIED AND TRUE

 トップバッターがAUDIO BOXINGさん達。先月の「白昼夢を二度見る」に続いて、2ヶ月連続の拝見で両回ともトップで出てくるという(笑)。そんな短期間で変わるわけもなく平常運転であると思いますが、人力ダンスミュージックは安心の心地よさがあります。でも、釣具店の店長感のあるベーシストの方がいつもはMCするのに今日はしなかったのが気になったかも。

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 ノーマークだったところから良いバンドがいきなり現れたりする。2番手に演奏したinyou(イニュー)はまさにそうでした。男1、女2から成る静岡県浜松市のインスト・トリオでギター、キーボード、ドラムという編成。バンド自体はまだ産声をあげたばかりのようだけど(前身となるバンドのキャリアは長い模様)、ライヴは東京や大阪が多かったようで、意外にも名古屋でのライヴは初だそうです。

 冒頭にボウイング奏法をかましてた(2曲目、3曲目はほぼ大半)ので、シガー・ロス好きなんだろうなあという印象を受けましたが、美しく神聖なインストゥルメンタルは浄化の音楽として人々の心に寄り添います。ベースレスとはいえ、女性ドラマーがきっちりと支えて、ギターとキーボードが物語を綴っていくのが主。いわゆる静から動へのゆるやかな過程を持つ中で、轟音パートにまろやかさや上品さを感じさせます。メンバーの人柄なのか、音から誠実さも凄く伝わってくる。果てしなく広がる海のようでもあり、その海を優しく照らしだす月のようでもあり、そんな真心インスト・ポストロック。

 1曲目を聴いている時点で既に彼等のファンになってはいたけど、曲数を重ねる毎にその想いは強まる。ライヴが終わったらもう虜。帰りに物販で2曲入りの1st CD(本日の1曲目と2曲目を収録)を購入し、色々とお話もさせていただきました。やっぱりシガー・ロスやモグワイやMONO等に影響を受けたそうで。でも、自分たちの信念に基づいた音で貫かれている。とにかく良いバンドでした。

‐‐‐setlist‐‐‐
rain falling to the sea at night / asea / in reminiscene

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 3番手に半年に1回ぐらいのペースでライヴをする朔日(ついたち)さんたち。twitterで昔からお世話になっている豊氏がベーシストとして所属されているバンドなのですが、残念なことに本日付で脱退となってしまう。鈴木奈々なら遠慮無く「えー、なんでなんでぇー?どうしてどうしてー?」と聞けそうだが、僕は踏み込めない人間なので理由は聞けない(苦笑)。そんなわけで初見が卒業式です。

 編成としては3人組で、女性Voを中央に両隣にギターとベース。ドラムは打ち込み。歪んだギターサウンドを中心にとにかくノイジーに鼓膜をつんざくが、表出してくる耽美性からはVの薫りが漂います。メンバーもその辺に影響受けてるっぽいですしね。豊氏は五弦ベースで割りと動きのあるフレーズを入れてたような記憶。Vo.美伸さんは「掟ポルシェ似のわたしが一生懸命歌います」とtwitterで書いてたけど(そこまで自虐入れなくても)、両隣に負けない力強い歌声がとにかく耳に残った。

 印象的だったのはやたらとヘヴィでノイジーだった「白鴉」って曲。Bandcampで聴くよりもエモーショナルな感じでギターが荒々しい。そして、何事も前向きな力に変えたいと思って作った曲という「彼方降る聲」が3人体制最後を告げる。これにて豊氏は祝福の黒い鉛の天使になったんや・・・。

‐‐‐setlist‐‐‐
外科室 / 白鴉 / 姥待峠 / 大きな青い月の夢 / 彼方降る聲

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 お目当であるGlaschelimは4番手。しかし、まさか! 昨年に脱退したはずの廣瀬さんがドラマーとして参加しているではありませんか。これぞオリジナル・グラシェリム。鉄壁のアンサンブルで、今宵の名古屋公演に臨んでいただけるとは嬉しい限りです。

 チケの取置をメンバーにお願いした際に、「かなり濃い目セットです」と絵文字付きで返信来ましたが(笑)、確かにこの濃さはYAVAI。演奏した既発曲は「Nuclear」のみ。あとは10分を超える新曲で攻める攻める。しかも看板の味に大幅改良が加えられて、別の旨味が存分に引き出されていました。端的に受けた印象を表せば、”メタル・グラシェリム”といったところでしょうか。廣瀬さんのダイナミズムに溢れたドラミングが下地になっているのもありますが、山口さんのギターリフが硬質な色合いを強めて畳み掛けてきます。振り返らずにどんどん展開はしていくし、メタル&プログレ度はマシマシだし、生まれ変わったグラシェリムを見ているようでした。

 できたてホヤホヤのラスト曲なんて、メタリックな怒涛のパートを経てアンビエント&ヘヴィに持っていく壮大さで痺れまくり。終演後にお話を伺った時に「脱ポストロックですよ」なんて事も語っていましたが、自ら提唱する”アンビエント・コア”の先を提示してkilk recordsよりもdenovaliに近づいている気さえしますね。というわけで、このGlaschelimを早くいろんなところで見てもらいたいと切に思います(ライヴの予定は決まってないようですが)。個人的にマスフェスにオススメしたいかも。

‐‐‐setlist‐‐‐
新曲/ Nuclear / 新曲

 ラストは三重の4人組、Over Skill。初見です。女性Vo&Gtの猫村葵ちゃんが中心にいて、男性3人が脇を固める。「洋楽好きな人がバンドを組むとこんな感じになりま~す」とかる~い感じでMCしてたが、確かにヨウガクゥッ!オルタナッッ!って言葉が浮かぶサウンドですかね。本日の出演バンドの中では一番普遍的といえると思いますが、穏やかな時も荒々しい時も懐かしい時も刻む音色は、聴き手の体を動かします。ステージ映えする猫村葵ちゃんは、やっぱり目を奪われたなあ。イケてるロック女子感が溢れていたというか。

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 終演後にinyouさんの1st CD(2曲入り)を購入。前述したように影響を受けた音楽について伺いつつ、「最後にやった曲は未発表曲ですか?」と訪ねてみたら前身バンドの曲だったらしく、そのCD-Rもなぜかいただけた(笑)。話した感じはとにかく真面目な人たちって印象を受けたけど、もっと肩の力抜いてもいいのになあとも思う。でも、だからこそああいう音楽が生まれるかもしれないが。

 あとはGlaschelimのメンバーの方々と長々とお話させていただいた。もう来年に成ると思いますけど、気長に新しいリリース待ってます。

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