2016/05/05 岡村靖幸 SPRINGツアー2016「幸福」 @ ZEPP NAGOYA

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 約3時間の幸福。初めて行った岡村靖幸さんのライヴはそう断言したくなるものでした。

 「今日は幸福が何かについて考えてきたよ。一緒に考える?」というナレーションからライヴは始まり、新作の全9曲と数々の名曲できらびやかに彩られます。ステージにはでっかいピーチマークがシンボルのように光り、演奏陣と(曲によって)ダンサー2名がサポート。その助力を得て、主役は中央で凄まじい輝きを放っていました。歌も踊りも抜群の機敏性と味があって、投げキッスに側転といったパフォーマンスをみせたり。ダンサー2名との絡み/コンビネーションも見事の一言で、「名古屋ベイベ」や「カモン」の煽りで余計にノせられます。

 今年1月末に発表された約11年半ぶりとなるオリジナル・アルバム『幸福』は、これまで熱心に彼の作品を聴いてこなかった自分にも、素晴らしいと思える作品でした。リズム、アイデア、ポピュラリティ。そのいずれもが突出していて、すぐに虜になるぐらいに各楽曲にエネルギーと魅力が溢れかえるほど詰まっています。ライヴにおいては、ファンク寄りのグルーヴがさらに濃厚。アウトロを引き延ばして互いの踊る時間を増やしたり、アレンジ変えたりと情報量を増やして、こちらを夢中にさせてくれます。

幸福

 新機軸を導入しながらもポップに弾けた「愛はおしゃれじゃない」~「ビバナミダ」の流れは、あまりにも楽しくて心も体も踊る踊る。反対に「カルアミルク」や「イケナイコトカイ」といったバラードでは、加齢に伴った哀愁を重ねて歌い上げる。そのいずれもが極上なんですよね。円熟味では片付けられない彼のセクシーさやラブリーさって何なんだろう。やっぱ持って生まれたものなんでしょうか。

 それにしても、マニュピュレーターの白石さんがあそこまでしゃべる人だとは。cali≠gariのライヴでは影に徹しているのに(笑)。こどもに日にちなんで客席にこいのぼりの動きをヒラヒラと手で再現させた時は笑うしかないですよ。

 ダブルアンコールではプリンスのカバーをピアノ一本で弾き語る。この曲の歌声が一番力強く、そこにたくさんの想いが込められていたと大半の人が感じたと思います。

 1986年のデビューから今年で30年。アルバムのタイトルを冠してのツアーはたいぶお久しぶりになると思いますが、彼は彼のまま年を取ってステージに立っているのではないかなと。初めて行った自分は過去のライヴと比較ができませんが、その佇まい・魅せ方は岡村ちゃんならではの魔法がある。そして、冒頭にも述べたようにこの時間だけは幸福に浸ることはできたと思っています。とにかく素晴らしかったのです。

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