13 & God ‐‐Review‐‐

Themselves、The Notwistにアンチコンのクルー数名を加えたユニット。現在までに2枚のアルバムをリリース。


Own Your Ghost [Analog]

Own Your Ghost(2011)

   Anticonの周辺メンバーがタッグを組んで結成されたユニットの実に6年ぶりとなる2作目(前作は未聴)。インディ・ロックを幹にしてヒップホップやエレクトロニカといった一見すると不自然な果実をつけているが、それらが違和感なく溶け込んでいるのが大きな特徴。また、実験的な意匠が数多く施されながらもポップというのを巧く実現しているのが実に心憎い。アコースティック・ギターのそよぐような音色や緩やかなグルーヴ、それに感傷を誘う哀愁の歌声といったものがサウンドの軸になっているのだが、鮮やかに切れ込んでくるラップや揺らぐグリッチ・ノイズ、メランコリックなピアノや華やぎのあるストリングスなどを絡ませることで色鮮やかに仕上げている。

 草原の上で優しく奏でられるようなアコースティックな曲調の#1から、暗転という言葉がぴったりなラップが扇動していく#2という鮮やかなサイドチェンジが決まっていて、初めて聴いたときはかなり驚いた。ブランクはあったし、前作も未聴でアンチコンも全然知らないわたくしなのだが、この音楽を聴いた時には新鮮さをまず一番に感じた次第。インディ・ロックの趣が強いにせよ、多要素が有機的に結合することで統一感のある作品になっている。その着地のさせ方が余りにも巧くて、本当に聴いてて驚いた。穏やかな包容力を持ったロック、クールな攻撃性を膨らませていくヒップホップ、うたた寝を誘う様な心地よさをもたらすエレクトロニカが奇妙なバランス感覚の上で成り立ちを見せている不思議さに感心せざるを得ない。2つの個性が噛み合ったなんて表現は、母体のバンドを知らない自分にはできないのだが、豊かな表現力と数々の刺激に満ちた作品としてかなり気に入った。

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