2562 ‐‐Review‐‐

オランダのダブ・ステップ・アーティストDAVE HUISMAN(デイブ・ハウスマン)によるプロジェクト。


FEVER

Fever(2011)

   オランダのダブステッパーによる3rdアルバム。これまでの2作品はPINCHが主宰するブリストルのレーベル・TECHTONICから発売されていたが、本作は自身が設立したレーベルWHEN IN DOUBTからのリリース。

 前作『Unbalance』は聴いているのだけど、その作品はストイックかつミニマルなつくりという印象で、深海の中で静かに力強くうねりをあげるリズムに揺さぶりを受けたのを覚えている。そこから2年、本作では自主レーベルからの発売ということでダブステップを軸に置きつつも、テクノ/クラブ方面により拓けている感じ。リズムパターンは多彩で、これまでよりもメロウな色彩が灯されている印象。上ものはハウス風の明るさに近づいていて、暗くストイックなイメージを取り払うほど全体的に弾けた感触もある。神経質なまでの鋭い音の鳴りに低く重いベースライン、ディープにうねるリズムが、予想以上のテンションの高さで身体を揺さぶり、昂揚感を高めていく。それぐらいアグレッシヴなトーンが本作では目立つといえば目立つのだが、所々では丁寧に抑性されていて、じわじわと内省へ効いてくる曲も当然のように揃えている。

 #1「Winamp Melodrama」から意識の深い所にまで届き、次の#2からはデトロイト・テクノやハード・ミニマルといった趣の曲が怒涛のように並べられ、聴き手の感覚を一気に狂い倒す。強靭なビートとアブストラクトな処理、スペーシーなシンセが渾然一体となる#4が特に強烈。後半になるとテンションは少し落ちるが、それでも以前にもまして攻撃&自由な精神に溢れていて、一番取っ付きやすく、揺さぶられる感覚と熱量があがりまくる作品である。

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter でGrumble Monsterをフォローしよう!

スポンサーリンク


▼ フォローする