Asian Dub Foundation ‐‐Review‐‐

1993年にイギリスで結成されたミクスチャー・ロックバンド。バンド名にある通りのアジアンテイストとエレクトロニカ、ダブ、ロックをクロスオーバーさせたサウンドが人気を博している。


Punkara

Punkara(2008)

 3年ぶりとなる通算6枚目の作品。本作で彼等の作品を初聴してみたが、民族音楽を下地にロック、ファンク、レゲエ、ヒップホップなどをごちゃ混ぜにしたミクスチャーロックはなかなか面白みがあってよい。ギターが攻撃的なリフを繰り出せば、リズム隊が独特のリズムと刺激的なグルーヴを叩き出し、ツインヴォーカルがテンポ良いラップを織り交ぜる。そこに不可思議な電子音が挿入されるので、個人的な印象としてはエレクトロニカの要素も強い民族レゲエといったところ。

 激しいテンションで終始突っ切る#2やトライバルなビートの応酬が熱気を高める#7では、狂騒にまみれるのが楽しくてしょうがないといった感じだが、シリアスな色合いの強い#4やエレクトロニクスの割合が高い後半の楽曲ではふわふわとした浮遊感も楽しめる。基本的に持ち味の無国籍感を基調としつつ、多彩な表情を見せる作品になっている。しかしながら、これでも本作は「パンカラ(パンク × バングラの造語)」というように本人たち曰くパンク色の強い作品に仕上がっているそうだ(個人的にはそう思えないが)。それでもやっぱり雰囲気的には南の国の大きな祭が頭の中を過ぎる。異国情緒とオリエンタルな艶を感じさせてくれるところもよく、#1なんかはチャルメラっぽく聴こえてくるフレーズ(笑)もあり、日本人も好意的に捉えそう。#3ではイギーポップをフィーチャーした「No Fun」も劇的に変化を加えてカヴァー。こういった遊び心が効いているところも好感が持てる。

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