APOGEE ‐‐Review‐‐

ニューウェイブやファンク、ブラックなど様々な要素を取り込み、独創的で不思議なサウンドを醸しだしている日本のロックバンド。2006年に発表した1stアルバム「Fantastic」、2008年に発表した2nd「Touch in Light」はそれぞれ高評価を得ている。

レビュー作品

> Touch in Light > Fantastic


Touch in Light

Touch In Light(2008)

 意外にも1年2ヶ月という早いペースでリリースされた2ndアルバム。シンセによる煌びやかな装飾がさらにカラフルな色彩感覚を生み、相反するように演奏は力強くなって引き締まった印象を与えている。とはいうものの随所で見せる独特のカラフルな世界観は今作でも健在で、ロック色の強いドリーミーな作品といえるだろう。幻想的な柔らかい膜に包み込まれていくインスト#1からシニカルなロックチューン#2,#3への流れに、身を任せてめくるめく世界を楽しむ。本作では特に#5のノスタルジックなメロディが逸脱。8分という時を忘れてストーリーに引き込む強い感動にうっとりとしてしまう。後半のほとんどの曲がまったりとしたスロウナンバーばかりなので、もっとひねった構成にして頂いた方がよかったのではないかなあと思うけど、遊び感覚を生かしたユーモラスな楽曲ばかりなのでこれはこれで悪くないかも。#8なんかはとても斬新なイメージを植えつけられたし、感動的なラストの2曲には思わず感嘆させられてしまったしね(笑)。驚くほど衝撃的だった前作の方が個人的には好みですが、今作もApogeeワールドが広がっていて虹の架け橋が見えるかのように不思議な感覚にさせられました。


Fantastic

Fantastic(2006)

 心を強く引き込む作品であると同時に何て独創的なんだろうと唸ってしまう。キラキラと無数に煌くようなシンセの音の彩りやグルーヴィなバンド・サウンドによって魔法がかかった不思議な力を生み出している。ニューウェイブやファンクなどの要素を澄み切った透明な水の中に溶かすとこんなに美しい色になるのだろうか?優美で不思議なサウンド、そしてフワフワとした浮遊感。それでいて、カラフルで純度の高いポップサウンドに仕上がっていて、耳に馴染む。聴いていると切ない気持ちにもなってくるし、リズムに揺れて楽しい気持ちにもなってくる。

 ポップでありながらもシュールに皮肉った感じの#2、奥行き深いシンセの音が魅力的な#3、跳ねたリズムが心地よい#5、近未来的な世界観とポップさが融合した#7、ユーモアに満ちた#8、切ない先行シングル#10と胸を打たれる曲ばかり。まさにタイトル通り“ファンタスティックな世界”に魅了される。自由に大空へと飛翔していく音符が七色の虹を描いていくかのようだ。新人レベルではない、底の深さをまだまだ隠していると思う注目のバンド。

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