a Soulless Pain ‐‐Review‐‐

2008年に結成された名古屋を拠点に活動する叙情派ハードコア5人組、a Soulless Pain。2013年12月に待望の1stアルバム『繋ぐ世界』をリリースした。


繋ぐ世界

繋ぐ世界(2013)

 名古屋を拠点に活動する叙情派ハードコア5人組の1stフルアルバム。Arise in stability、Hopeless Raven、Arbus等が所属するlast fort recordsからリリースされている。

 メタルコア~ニュースクール寄りのヘヴィさと瞬発力のあるサウンドを基調にし、巨漢Voの怒号のスクリームや疾走パート、ブレイクダウンを組み込んだいかにもな前のめりな勢いと攻撃性。それでいて、全体を通して”叙情派”と形容されるのに相応しいメロディアスな感性が生きている。冒頭を飾る#1「抒詩」~#2「entrust」の流れから強烈な音を積み上げつつ、中盤ではツインギターが美しいメロディを奏で、エモーショナルな歌唱が胸を打ち抜く。ポストロック風の繊細なアプローチがあり、中二病臭すぎる歌詞を読み上げるポエトリーリーディングがあり。そう、とにかく蒼い情熱と初期衝動に本作は溢れている。

 温かい陽光が差すような美しいギターからスリリングな凝った展開で翻弄する#4「降り注ぐ日差しの中で」や#7「Daylight comes there」、ソリッドなリズムで突っ走りながら壮大なラストへと収斂していく#8「果てぬ約束」等も印象深い。色々と取り入れてみましたという感触はあるにしても、シリアスな情緒や鋭い攻撃性を保っていて、作品全体の芯はブレずにしっかりとしている。ただ、肩を組んで一緒に歌おうぜ的な聴いてて小っ恥ずかしい部分もあるのだが(歌詞が歌詞だけに余計に感じてしまう)、その情熱にブレーキがかかることはない。ひたすらに感情を込めた音をぶつけ、聴き手を昂ぶらせてくれる。

 特に表題曲であるラスト#11「繋ぐ世界」がa Soulless Painの全要素を集約した大曲に仕上がっており、聴いててこみ上げてくるものがある。ちょっとenvyっぽい感触のドラマティックな曲調で聴かせてくれる点も個人的には良い。全11曲約60分、実に堂々とした迫力に満ちている。

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