Black Tusk –Review–

アメリカ・ジョージア州から現れたスラッジ/ストーナー・ロック・バンド。同郷のKylesaと共鳴するかのようなサウンドに、Baronessの感性が組み合わさった(アートワークはそのジョン・ヘイズリーが担当)音楽性は自称”スワンプ・メタル”を掲げている。


Taste the Sin

Taste The Sin(2010)

   アメリカ・ジョージア州のスラッジ/ストーナー・ロックバンドの2作目。本作よりお馴染みのRelapseから日本デビューを果たしている。アートワークはバロネスのジョン・ヘイズリーが担当。

 本作で初めて彼等を聴いたが、自称している”スワンプ・メタル”の定義はいまいちよく飲み込めてない。っが聴く限りは、泥臭く突進力のあるストーナー・ロックという解釈でいいのかな。サイケの要素も含んだリフでザクザク進み、前への推進力を飛躍的に高めるリズム隊、さらには3人全員が入れ替わり立ち替わり低音~甲高く叫びまくるというスタイルで全編を貫き通す。砂埃を巻きあげるサイケ/ストーナーにパンク/ハードコア由来の焦燥感と力学が存分に加わった音楽性。リフはメタルっぽい感性よりも煙たい印象があるし、何より作品としてかっちりとした感覚が希薄に思える。マストドンやバロネスと比較されてるけど、展開美?クソ喰らえ的に野蛮な姿勢は潔いにもほどがある。個人的に一番近いのは最近話題になってきたKylesaかな。ちょいと男臭い哀愁を晒したり、やや速度を落としてドゥーム色を強めたインスト#7のような曲もあるし、実はバロネスみたいに凝った展開を見せたりもするのだが、猛突進の体当たりで強引に扉を次々と破っていくかのような感じで全編を突っ走る、そんな印象の方が強く残る。不思議と遅い曲にもアグレッシヴなテンションと勢いが持続しているようにも思えるのも良い点だ。これにはHigh On Fireのケツに火をつけるぐらいの力を感じたり。4分以内とコンパクトに音を封じ込めたことも好印象を残している。序盤の#1から火吹きながら激走するバンドの魂、とくとご覧あれ。

 内に秘めた獣性を全て解放し、はっきりとした興奮を全身全霊で伝えていく本作には惹かれる人も多いはず。”スワンプ・メタル”という言葉を問答無用で叩きつける一枚に仕上がっているといえるだろう。

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