Blonde Redhead ‐‐Review‐‐

日本人女性KAZUとイタリア生まれの双子のパーチェ兄弟のトリオ。90年代前半に結成され、当時はソニック・ユースのような激しいギター・ロックを志向していたが、4ADへの移籍に伴い耽美なドリーム・ポップへとシフト。息を呑むような美しいサウンドは世界中から支持されている。


Penny Sparkle

Penny Sparkle(2010)

   日本人女性KAZUとイタリア生まれの双子のパーチェ兄弟のトリオによるブロンド・レッドヘッドの通算8枚目の作品。4ADでの現在の活躍ぶりを見て若手バンドかなと実は思っていたが、バンドとしては結構なベテランで90年代前半から活躍。かつてのアルバムを興味本位で聴いてみたらソニック・ユースみたいなオルタナティブなギター・ロックことをやってたが、現在は4ADのような耽美性を押し出した作風で評価を高めている。本作もまるでコクトー・ツインズのような暗いメランコリーが息づいた作風といえるだろう。ニューウェイヴ風の浮遊感あるシンセや美しいギター・レイヤーの上をカズ・マキノの幽玄なるヴォーカルが艶めかしくなぞる。それをミドルテンポでしっとりと展開させていき、曲を聴き進めていくごとに徐々に退廃的な美を浮かび上がらせていく。特にリードトラックとなった#2「Not Getting There 」の幻想的なサウンドにカズのヴォーカルが感情的に響く様に心奪われる。全編に渡っても落ち着いたトーンで織り上げられた作品と表現できると思う。けれどもキャッチーな印象はさほど無く、ゴシックにも迫る耽美性に意識がはらわれている感じ。心地良さと背筋をさそる冷たさを持ち合わせた白濁としたサウンドスケープに意識が包み込まれていく。まさに天使の頬笑みと悪戯心が白昼夢の世界へと誘う一枚。

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter でGrumble Monsterをフォローしよう!

スポンサーリンク


▼ フォローする