Calista Divine ‐‐Review‐‐

イタリアの若きインストゥルメンタル・ロックバンドの精鋭4人組。


calista

Calista Divine(2011)

   イタリアのインスト・ポストロックの若き精鋭、Calista Divineの1st EP(5曲入りで約30分)。

 これがまた先にレビューしたフランスのTotorRoや同郷イタリアのUp There: The Cloudsと並ぶ衝撃を受けた若手である。静と動のバランス感覚に長けた組み立てと展開でしっかりと魅了するインストを掻き鳴らし、琴線に触れる詩情と凄まじい昂揚を誘発する轟音を上手く使い分けている。ひんやりと冷涼感のある静パートは、アルペジオやクリーン・フレーズを用いて氷のような透明度をもって響く。その冷たさからはコクトー・ツインズやスロウダイヴからの影響も感じさせる。そして、マス系に迫るダイナミックかつ緻密な展開を用いながら、全方位に大きく拡散する轟音へ。タフなリズムの牽引からツインギターが豪快に炸裂するカタルシスはなかなかのもの。また、シンセの冷たい旋律も儚くファンタジックに装い、清冽なアンビエントも展開。#4では緊張感がピンと張った中でかなり実験的な音響を聴かせていて、ポストロック~アンビエントをしっかりと引き合わせているのが印象に残る。きめ細かな構成、流麗な展開、そして一気のダイナミズムからはGifts From Enola辺りを思わず引き合いに出したくなるほど。

 そんなバンドの真骨頂は#2、#5といった曲だろう。綺麗なフレーズを重ねながら力強く飛翔する轟音に一気に持ってかれる#2。美轟音ギターの扇情に負けじと裏でラッシュをかけるドラムの妙技もまた印象に残る。締めくくりの#5では真冬の星空のような煌びやかな導入部から清らかなツイン・ギターに導かれ恍惚のクライマックスへ。実質は4曲収録(#1はSEのような曲)の本作でその実力を肌で感じ取ることができるだろう。全体的にはひんやりとした印象で、クールな質感が目立つ。といってもそこから一気に持っていく時のエモーショナルな熱量は半端ない。近年、轟音界隈を賑わすイタリアからまた楽しみな存在が現れた。

 ちなみに本作はバンドのbandcampにて全曲フル試聴&フリー・ダウンロードを実施中だ。     http://calistadivine.bandcamp.com/

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