Castevet –Review–

US産の激情ハードコア~ブラックメタルバンド。Neurosisの暗黒芸術にブラックメタルの破壊力が加味されたサウンドは、深遠な魅力を放っている。ちなみに同名のエモバンドもいるが、それとは全く関係ないので。


Mounds of Ash

Mounds of Ash(2010)

 US産の激情ハードコア~ブラックメタルバンドの1stフルアルバム。ハードコアからブラックメタルに接近したというか、ブラックメタルがハードコアを範疇に収めたとか、両方の側面から語っていける黒々しいサウンドスケープがまず強烈に心身を引き裂きに来る。Burzum辺りを思わすトレモロの狂嵐にハードコア~ブラックまでの素養を感じさせる騒々しい絶叫が乗り、Wolves In The Thrown Roomみたいにドラマティックな展開を果たしながら首根っこ掴んで闇の深淵へと連れていく。容赦ない陰惨な音だ。びりびりとする殺気、空気を焦がす邪炎、それらが目の前を荒涼とした世界へと変えてしまう。しかしながら、徹底的に憤怒と激情を詰めこんで極悪を装ってはいるが、理知的な表情も垣間見ることができる。ミッドテンポを主体としながらも猛進とする展開や深遠なインストパートを含むなど、昨今のポストブラックメタル辺りと共振している部分もあり。そこまで禍々しいと感じさせないのはそういった影響があるだろうし、闇音楽総本山のNeurosisの芸術的な暗黒性を感じさせたり、時にはMastodonの獣性と知性が入り混じっていることも伺わせる。ISIS辺りの深遠な表現力や初期のenvyの激情性と暗欝とした表情も作風から感じ取ることができるだろう。じっくりとあらゆる不遇をかき集める闇のスパイラル、希望やらポップといった言葉を掃き溜めに追いやる混沌の濁流。地獄列車に乗った気分になる7曲39分の旅路は、ハードコア~ブラックメタルの破壊的な部分を見事に抽出してあまりにも強烈で鈍い光を放っている。

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