Codeine ‐‐Review‐‐

1990年代前半に活躍したスリーピース・バンド。スロウコア/サッドコアの開祖とされる存在で、発表した2枚のフルアルバムと1枚のEPで世界的に大きな影響を及ぼした。


Frigid Stars Lp

Frigid Stars(1990)

 スロウコア/サッドコアの開祖とされるスリーピース・バンドの1stアルバム。SUB POPからリリースされたこの作品は、当時のオルタナ・ムーブメントから反れていき、寂寥感を漂わせながらもシンプルで美しいサウンドが聴き手を魅了。疾走という言葉を遥か彼方に捨て、ひたすらゆっくりとアンサンブルを重ねていくのだが、これがじわじわと沁みてくる。割とシンプルな方法で淡々と進行していくために、決してガツンとくるわけではない。だが、冒頭を飾る#1「D」からどこか混沌としながらも美しい表現へと帰結しており、静かに薬のように効いてくるのだ。ベースもドラムも割と重いリズムを刻んでいるし、ギターも硬質でヘヴィ。時にはShellacっぽい感触を覚えたりもするが、作品は全編に渡って抑性されたトーンで綴られているように感じる。また、物憂げなヴォーカルが渋い味わいに繋がっている点も大きい様に思う。ゆっくりと地平線をなぞっていくように大らかな#4「New Year’s」の心地よさは格別だし、アコギとピアノが加わることで哀切がピークに達するラスト曲#10「Pea」による締めくくりも良い。じっくりと聴きこめば、深い陶酔に誘われる禁断の果実のような作品である。

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