Church of Misery ‐‐Review‐‐

日本が世界に誇るドゥーム・メタル・バンド。超重量級のヘヴィサウンドの圧倒的音圧、連続殺人犯をテーマにした楽曲やジャケット写真等、無慈悲かつ凶悪 この上ないスタイルが世界の局地から絶大な支持を受けている。心身ともに破滅へと導き、死の鉄槌を打ち込む最凶のヘヴィ・サウンドは一聴する価値あり。


 

Thy Kingdom Scum

Thy Kingdom Scum(2013)

 結成以来、ドゥームの最前線に立ち続けている大和ドゥーム総本山、Church of Miseryの実に4年ぶりとなる4thフルアルバム。すったもんだあったヴォーカルの問題は、「探さないでください」という置手紙を残して失踪したHideki氏が復帰し(といっても3rdアルバムのVoは彼だが)、さらにはギタリストも交代している。個人的にはチャーチのVoは、根岸氏よりもHideki氏の方がしっくりきてるので彼の復帰は素直に嬉しい。また、前作に引き続いてリリースはカテドラルのリー・ドリアンのRise Aboveからで、マスタリングは中村宗一郎氏を起用している。

 これまでに発表してきた作品で、世界を震撼させてきた彼等だが、さらに逞しさと猟奇性を増した。「チャーチはかくあるべき」と作品全体で示すかのようで著名な世界的殺人者達を題材に、最重量級のリフとグルーヴに完膚なきまでに叩きのめされる。凡百のバンドが束になっても適わない煙たさと重厚さで鼓膜を制圧するインスト#1「B.T.K.」を皮切りに、鉄槌のリフからマニュエル・ゲッチング先生っぽいギター・ソロまでを用意し、更には緩急をつけた展開で奈落の底をみせる13分近い#7「Düsseldorf Monster」までの全7曲50分は、覚悟を決めて聴く必要があるだろう。Black Sabbathをルーツにして叩きあげた凶悪なサウンド、五感を揺るがす脅威の音圧、古色然とした渋いサイケデリックな感触といずれもが鮮烈。

 #2「Lambs to the Slaughter」や#3「Brother Bishop」と遅く重い音楽を徹底的に探究/鍛錬してきたが故の破壊力と禍々しいオーラは、チャーチでしか成し得ないレベルだろう。また、刺し違えてでも殺ってやると言わんばかりに野蛮な叫びと意外とメロディを追うこともあるHideki氏のヴォーカルが映える。UKの70年代のプログレ・バンドであるQUATERMASSのカバー曲#5「One Blind Mice」は、珍しく速いテンポの曲であるが、空間が歪むほどの重低音と毒々しいサイケデリックをブレンドして彼等なりの楽曲として昇華。本作の中でもインパクトは相当なものがあった。

 4年前の3rdアルバム『Houses Of The Unholy』にしても人生を間違える非情なるサウンドが炸裂していたが、本作もまた高い完成度を誇る。地獄を眼前に映し出すマーダー・ドゥーム・シンフォニー。

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