exlovers ‐-Review‐-

男女ツイン・ボーカルのロンドン出身5人組シューゲイズ・ドリーム・ポップ・ バンド。


Moth

Moth(2012)

   日本独自編集盤『exlovers』が完売を記録するなど、こんな極東の島国でも確かな人気を獲得しているexlovers(元恋人たち)の1stフルアルバム。

 ”UKのPains~”と評されていたりもするが、甘美さ、瑞々しさ、そしてナイーヴな歌心が結晶化する楽曲群に、ときめきを覚える人はきっと多いはずだ。ネオアコやシューゲイザーの味を見事に膨らませたこのサウンドが、ストレートに胸にひびく。スミスやマイブラやスマパンといったバンド達が頭を確かによぎるが、こんなにも甘酸っぱい青春を思い出すような懐かしい感触はお見事。それに繊細で哀愁あるアコースティックな聴感、USオルタナ系に影響を受けただろう鋭さや焦燥感もしっかりと織りこまれている。シューゲイザー・リバイバル的に語られることは多そうだが、今を生きるバンドとしての個性は十分に発揮しているはず。

 それにしてもこのexloversといい、先に挙げたPains~といい、繊細なエモーションと煌きのメロディが素晴らしいね。切なく胸を焦がし、なおかつ温かい包容力が備わっている点が良い。そんな本作はなんといっても#1「Starlight, Starlight」が抜群の完成度を誇る。美しいハーモニーを聴かせる男女ツイン・ヴォーカル、清涼感さえあるノスタルジックなメロディ、春風のように軽やかな疾走感。このキラキラの大名曲は、初めて聴いた時に一瞬で心を奪われた。加えて、草原の上で寝っ転がって聴きたいフォーキーな味わいある#3「Emily」、蒼い焦燥感を滲ませたストレートな#5「Blowing Kisses」、時間を忘れるほどに麗しくサイケデリックな#6「Unlovable」、牧歌的なテイストも滲ませた温かくポップな#8「You Forget So Easily」などにも引きつけられる。

 そんな瑞々しい青春の煌きと甘酸っぱさが詰まったボートラ含めて全14曲。幅広い曲調も含めて魅力的である。原石が宝石に変わった瞬間を収めたような1stアルバムに仕上がっているのではないだろうか。個人的にはそう思いたくなる良作だ。

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