folio ‐‐Review‐‐

The Curve Causes a Shiver

The Curve Causes a Shiver(2008)

 関西を中心に活動を続けているエモーショナル・ロック4人組の1stフルアルバム。レコーディングエンジニアにmiddle9の青木氏、マスタリングにはtoeの美濃氏を起用した盤石の態勢で、リリースは日本のエモの起点ともいえる名古屋のSTIFF SLACKから。

 紹介文にもあるように90’s エモを通過してきた彼等の音楽は、その通りに美しいメロディでコーティングされ、公園で夕暮れを眺める様な哀愁を感じさせる。pele~toe系列のインスト・ポストロック系の軽やかに移ろっていくサウンドが骨格にはあり、古き良きエモの感傷が端々に散りばめられていると表現できるだろうか。変拍子を多用した仕掛けやタッピング攻勢等のマスロックめいたフックも目立ち、どの曲も緩急とヒネリの効いた構成となっているのだが、その割には清々しい風が吹き込んでくるような風通しの良さを感じさせる。それは丁寧に歌い上げる芯のあるヴォーカルであり、美しいメロディラインがの核となっているのが大きいか。#2「Ghost」は途中からtoeの「path」に似ていてちょっと笑ってしまったが、ツインギターのコンビネーションで丁寧に楽曲を構築していく哀愁に溢れた#1「Remedy That Remedy」、緻密な曲構成を怒涛のアンサンブルとナイーヴな歌声で色鮮やかなものへと変える#7「One of the Tenderness」を始めとして、不思議なほどすんなりと耳に入ってきて、魅了される。90’sエモの良心を伝える、またインディーズ・バンドの底力を見せつけられたような良作である。

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