Funeral Diner -‐Review-‐

Portraits Of Past、Nexus Sixのメンバーにより1998年に結成されたUS激情ハードコア・バンド。


Underdark

Underdark(2005)

   元Portraits Of Pastのメンバーを含むUS激情ハードコア4人組の2ndアルバム(2005年発表)。己の魂を削って表現し続ける深淵たる世界に悶絶する一枚である。

 スタイルとしては、初期envyのようにもの悲しい旋律と激しく身体を突き動かす轟音の向こう側に闇と光が交錯する。その絶妙な美しさを伴ったコントラストを軸に、カオティック・ハードコアにも共振する突発的なフックを盛り込んだり、ポストロック的なアンサンブルを重ねたりしながらドラマティックな曲調を実現。この起伏の激しさ、一筋の光を見出していくような物語性を重視した激情サウンドに涙腺を強く刺激された人も多いだろう。生々しい感情の迸りを叩きつけて聴き手を昂揚させていく。また、タイトルの”Underdark”に倣って、深い闇に覆われているような雰囲気をしっかりと醸し出しているのも特徴といえる。特に本作は#3「We Become Buried」が白眉。緊張感あるマーチング・ドラムが先導から穏やかなメロディとアグレッシヴなハードコアが手を取り合い、大きな渦となって呑みこんでいく。そして、タメにタメたクライマックスにおけるエモーティヴな絶叫と轟音には激しく胸を焦がされる事が必至。カオティックな展開の連続にスケールの巨大さを知らしめる#8による締めくくりもまた凄い。

 3度の日本ツアーを行うなどして劇的な痕跡をこの島国でも残してきたバンドは2007年に既に解散。しかしながら、刹那に込められた想いが連なり、大河となって襲いかかる本作は紛れもない激情ハードコアの名盤であろう。

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