Gang Colours -‐Review-‐

Brownswoodのボス、ジャイルス・ピーターソンが大プッシュするポスト・ダブステップの新星。


The Keychain Collection [解説付 / 国内盤仕様] (BRBW74)

The Keychain Collection(2012)

   ジャイルス・ピーターソンが推しまくっているというポスト・ダブステップの新星の1stフルアルバム。いわゆるジェイムス・ブレイク以降を強く思わせるような作風で、茫洋とした空間の中で重いビートが刻まれ、美しいピアノの調べと彼自身の歌声が柔らかく響きわたる。さらにおぼろげに揺れるシンセのフレーズ、サンプリングなども織り込みながら、ダウナーな雰囲気に包まれる中で豊かな叙事性を堅持。中でもミステリアスに蠢き、彼の歌声が儚く浮かび上がってくる#3、しなやかなグルーヴの中で美しい鍵盤と歌声の響きがメロウさを引き立てていく#8辺りは、彼の特徴が生かされた佳曲に仕上がっている。前述したようにジェイムス・ブレイクと同様に内省的な歌にフォーカスしながらも、彼と比べるともう少しアブストラクトな印象も受けたり。とはいえ、彼の音楽はソフトで心地よい耳触りで、物悲しさの中にオーガニックな温かみや気品の良さを感じさせる点も引き込まれる要因だろう。全曲が4分半にも満たないコンパクトさというのも聴きやすく、全10曲33分を終えても儚い余韻はいつまでも残り続ける。”Boards of Canada meets James Blake”という形容も納得の知的さと美しさを備えた一枚。

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