THE GHAN ‐‐Review‐‐

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Detrytus、threadyarn、elica、SEGWEIといった名の通った国産ハードコア・バンドのメンバーによって結成された4人組バンド。DISCHORD周辺の90’sポストハードコアをベースとした、ソリッドなサウンドで鼓膜を切りつける。


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jungle(2014)

 Detrytus、threadyarn、elica、SEGWEIといった国産ハードコアのメンツが集結して結成した4人組バンドのデビュー作。正直、前述であげたバンドでちゃんと聴いた事があるのはelicaぐらいだが、DISCHORD周辺の90’sポストハードコアをルーツに鍛え上げたサウンドで、各バンドともアンダーグラウンド・シーンで名を通す。

 その混成バンドがこのTHE GHAN(ザ・ガン)となるのだが、ポストハードコアやオルタナティヴ・ロックを基本線にした、変則的かつソリッドなサウンドが鼓膜に刺さる、刺さる。冒頭のぶっといベースリフから問答無用の熱量で突っ走る#1「time」から進撃を開始。重厚なリフの切れ味といい、変幻自在に場面を切り分けていけるリズムといい、熱のこもりまくったヴォーカルといい、なかなかに衝撃的である。#3「want」は人間臭いストレートさが余計に熱さを煽るし、変則的なリズムを中心として捻りに捻りを加えた#5「transmition」もクセになってしまう。楽曲からは90年代がキーとなっている事を伺わせ、グランジにも横移動し、匍匐前進でサイケにも近づいたりするわけだが、このジャンクな感触というのがバンドの個性にもなっている。それでいて砂糖ゼロの無糖の渋い味わいに仕上げているのは大きな特徴だろう。

 サイケデリックで独特の浮遊感を持った#4「ghosts」やひねり過ぎた彼等流の歌もの#7「asking you」、なんとなくブッチャーズの面影もちらつくインスト#9「Phalanstery」といった楽曲も作品を彩る。後半になればなるほど実験的な側面が出てくるとはいえ、ヒリヒリとした緊張感や生々しく熱っぽい感触が損なわれることはない。メロトロンっぽい音まで加えられた大仰なラスト・ナンバー#10「whitemanday」に至るまでの全10曲は、鋭敏な4人の感覚の賜物。国産ハードコアの新たな鼓動を感じる1枚として、抑えておくべき作品であると思う。

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