Giants Chair ‐‐Review‐‐

アメリカ・カンザスシティのポストハードコア・バンド。90年代の隠れた実力派と言われるバンドで、DISCHORD寄りのポストハードコアを鳴らした2作品を残し、解散。しかし、その功績は大きい。


Red and Clear

Red And Clear(1995)

 アメリカ・カンザスシティのポストハードコア・バンドの1stアルバム。90年代のポストハードコア~エモ・シーンを支え、Christie Front DriveをリリースしたCaulfield Recordから発売。90年代の隠れた実力派と言われるバンドで、2作品を残してあっけなく解散しているのだが、本作はその功績を物語る質の高さを感じさせる。

 サンディエゴのポストハードコアの伝説であるDrive Like JehuやJ.Robbinsを擁したJawbox等の流れを汲んだサウンドが持ち味で、鋭角なギター・サウンドが唸り、変拍子を使った大胆な展開で翻弄。ヒリヒリとした焦燥と緊張感の中を感情一杯に叫び歌いあげるヴォーカルも説得力大ありである。DISCHORDよろしくな切れ味と不協和音を聴かせてくれる#1「New Orleans」から攻めに攻め、その後も抜群のドライヴ感に火をつけられる#4「Mainline」や#8「Weed Roses」、うねりまくる鮮烈なギターに痺れる#6「Blue 88’s」と楽曲は粒揃い。聴いてたら、本当にアドレナリン出っぱなし。そんなわけで聴いた印象で言えば、90年代ポストハードコアの流れそのものと感じる点は多いにせよ、ここからエモにもマスロックにも枝分かれしていきそうな感触もある。また、意外と繊細でメロディアスな気質があって、#2「Mother Brother Sister Lover」のように内角をズバッと付くような哀愁の1曲の存在感も大きい。全10曲が約束する異常な昂揚感、これぞポストハードコアの知られざる名作。

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