Heaven And Hell ‐‐Review‐‐

ヘヴィ・メタルの伝説的存在ブラック・サバス。そのサバスが80年初頭と90年初頭にヴォーカリストとしてロニー・ジェイムズ・ディオを迎えたのはご存知の通りだが、そのラインナップで再結成されたのがこのHeaven And Hell。2007年ラウドパークのヘッドライナーを務めたことでも話題になったが、このたび17年ぶりとなるオリジナル・アルバムを2009年4月にリリースした


Devil You Know

The Devil You Know(2009)

   ブラック・サバスは初期の4作品ぐらいしか聴いたことないので、ディオ在籍時はどうだったか全く知りませんがひとまずレビュー。とりあえずHeaven And Hell名義としては初となるアルバムだそうで。

 年寄りがこんなヘヴィなものを造るんかい!とまずそこに惹かれる。その還暦の炎の熱いこと熱いこと。ドゥームという様式の潮流となった重たく濁ったリフと図太くどっしりとしたミッドテンポを軸にして、サバス特有の暗黒魔境が広がっていく。御年70近いディオ爺さんのパワフルな歌唱力も非常に驚異的で、年を忘れるほどの熱唱ぶりには感心する。ゆっくりと聴覚に纏わり付き、不気味な邪悪がぐるぐると渦を巻くその世界は、非常に独特かつ濃厚。一切の戯言を吹き飛ばすほどダークでヘヴィ、さらに荘厳さも備えた全体像は、一本筋がしっかりと通っている。個人的にもここまでドゥーミーなのは好感触。とはいえそれに対してつまらんというファンの方も案外多いみたいだ。

 しかし、地獄の景色を見せる一方で色気のあるギターソロや美しいアコースティックな音色を配するなど、叙情サイドの演出も抜かりない。終盤では速い曲もお約束として導入しており、ある程度の体裁は保っている。そういった演出がコントラストを描いているからこそ、暗黒色の重たさに満ちた前半が輝いているようにも思える。独創的な深みを持ったそのサウンドは王者としての風格を感じさせる力強いものといえるだろう。この4人が放つ威厳と迫力を肌で感じる一枚であることは間違いない。

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