Helios ‐‐Review‐‐

ボストン在住のKeith Kenniffによるソロ・プロジェクト。2006年にリリースした「Eingya」が世界的に高い評価を受けている。2008年には3rdアルバム「Caesura」を発表。


Eingya

Eingya(2006)

    ボストン在住のキース・ケニフによる独りフォークトロニカ・プロジェクトHeliosの2ndアルバム。センチメンタルな哀愁を漂わせるアコースティックギター、ナチュラルでリリカルなピアノの調べ、儚く広がっていく薄いノイズ、絶妙な色彩効果をもたらすシンセ等がゆったりとわずかな漣を立てながらとってもドリーミーな世界を形成していく。切なく儚いメロディはグッと心に響き、音の一つ一つが与えてくれる温かみは郷愁を誘う。非常に美しい情感に溢れている。基本的にはアコギやピアノの生演奏にエレクトロニカを絶妙なバランスで融合させた音楽(フォークトロニカ)なのだが、鳥のさえずりや川のせせらぎといったフィールドレコーディングが効果的に入り、よけいに心を震わせる繊細なつくりが成されている。けれども電子音の比率も高いのに関わらず、無機質な感じはせず、非常に人間的な優しさと温かさに溢れている印象だ。だから余計に温かい感情が身体に沁みこんで来る。まさに眼を開けたまま訪れる白昼夢。そして、そこにはまるで桃源郷にでも身を置いたような幸福感が漂っている。もし本作を耳にしたならば、きっとこれ以上ない心地よさを味あわせてくれることだろう。

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