Ides of Space ‐‐Review‐‐

オーストラリア・シドニーで結成された5人組。シューゲイザーの薫りをゆるく漂わせながらも温かいメロディと優しげなヴォーカルが特徴的なギターポップバンド。その柔和なサウンドがゆるやかに精神に沁みこんで来る。だが、フルアルバム1枚とEP2枚を発表した後にこのバンドは活動休止。今はどうなっているか全くわからん。


Sleeping Fractures (Expanded Edition)

Sleeping Fractures(2003)

    オーストラリア出身の5人組Ides of Spaceの1stフルアルバム。以前には2枚のEPをひとつにまとめた編集盤もリリースされているようだが、フルアルバムとしてはこれが最初の作品・・・にして最後の作品みたい(活動終了か?)。しかも日本盤だけが発売されて海外では発売されていないらしい。

 なぜこの作品を手に取ったかというと、たまたま中古CD屋で新品未開封半額(\1,050)だったことと、マイブラやライドなどを思わせるシューゲイザーとかポップにかるーく書かれていたので思わず購入してしまったのだ。だが、CDを再生して飛び込んでくるのは、怒涛のノイズギターではなく、温かく思いやりの感じられる牧歌的なハーモニー。UKっぽい感触を受ける甘く優しげなヴォーカルに、軽やかなメロディと時たま炸裂する轟音ギター、ゆるやかなリズムは確かに心地よい。耳にしていると哀愁が漂ってくるのでそこも感動を誘われることだろう。泣きの要素が凄く強く感じられる。シューゲイザーの影響は柔らかなノイズに垣間見れるが、むしろ彼等はインディ系のギターポップというジャンルに近い感じだと思う。それでもマイブラ好きだろうなあっていう場面には随所に出くわすけれども。ただ、耳にすーっと入っていくので非常になじみやすい作品であると思う。

 特に頭4曲のできは特筆すべきものがあり、包容力のあるメロディが心を掴んで離してくれない。冒頭の掴みがしっかりしている分、後半も!と期待してしまうが、その後は感傷的なアコースティックナンバーが中心になっていくのでここは評価が分かれるかもしれないな。ただ、感動が精神の奥底に沁みこんで来るように感じられるし、時に翳りを帯びたメロディが切なすぎるので自分も強く涙腺を刺激された。それにこの作品から感じられる温かさもまた涙を誘う要因になっている。泣ける作品が聴いてみたい!って人にはオススメだが、廃盤なんだよな、これ。

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