Kontakte ‐-Review‐-

UKのインスト・ポストロック4人組。生楽器と打ち込みを見事に混成させたサウンドで、サウンドトラックの様なシネマティックな世界観を築き上げる。現在までに2枚のアルバムをリリースしている。


We Move Through Negative Spaces

We Move Through Negative Spaces(2011)

   UKのインスト・ポストロック4人組による3年ぶりの2ndアルバム。多種の楽器と打ち込みを駆使して優美で壮大なインストゥルメンタルを奏でるUKの新鋭の本作は、細やかな表現力と豊かな起伏に富んだ一枚に仕上がっている。切ないアルペジオに感情的なトレモロの奔流、そこに細かいグリッチ等の打ち込みを反映させながら、最後には美しいフィードバックノイズが全光景に凄まじい音圧で轟いていく。麗しい静謐と豪快な轟音の組み合わせが堅実ではあるが、実にエモーショナル。さらにはシンセ、ピアノ、ストリングス、グロッケン、幽玄な声のサンプリングなど絢爛な音の装飾によって楽曲の持つ映像性や物語性を最大限に引き出している。このように様々な音が輪舞することで、優雅で美しい拡がりと壮大なスケール感、シネマティックな世界観を打ち立てていく辺りが素晴らしい。Saxon ShoreやGod Is An Astronautが近い感じだろうか。デジタルビートを巧く馴染ませて劇的豪快な轟音絵巻を奏でる辺りは65daysofstaticの面影もある。まろやかな叙情性とダイナミックな力強さが同居している辺りに惹かれるものがあるし、真新しさこそないが先人達にも勝るとも劣らない凄まじい昂揚感をもたらしてくれる。

 キラーチューンは#2「Hope…」でMogwaiライクな天から降り注ぐ美しい轟音に綺麗なメロディが彩色をつける珠玉の1曲。他にもセンチメンタルな音色とドラマティックな展開美で強く胸を打つ佳曲が多数。ジャケット写真のように眩い艶やかな光が降り注ぐと共にロマンティックなドラマ性を持ったインスト群に恍惚としてしまう美しき一枚。次世代を担う可能性すらも秘めている。

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter でGrumble Monsterをフォローしよう!

スポンサーリンク


▼ フォローする