Kyte ‐‐Review‐‐

非常に繊細で美しい世界観を表現しているUKの若き5人組。デビュー作「KYTE」は英NMEにおいて“容赦なく美しい”と評され、日本でもヒット&ロングセラーを記録。2009年には2ndアルバム「Science For The Living」を発表した。


SCIENCE FOR THE LIVING

Science For The Living(2009)

 デビュー作が英NMEにおいて“容赦なく美しい”と評されたUKの平均年齢21歳の5人組KYTEの2年ぶりとなる2ndフルアルバム。なんと切なくて美しい作品なのだろうか。一部で次世代のシガー・ロスと謳われるているのも納得してしまう程である。ただ、シガー・ロスが幻想的で峻厳な世界観を生み出すのに対し、Kyteは決して澱みの無い純白の美しい世界を描いているのが印象的だ。

 滑らかに波打つギターやピアノの艶やかな音色によって極めて純度の高いメロディの雨が降り注ぎ、ゆったりとしたビートに乗りながらグロッケンで美しいヴェールにさらなる輝きを与えていく。そして、この淡く消え入りそうな歌声が壮麗なる世界を眼前に広げ、ただただ静かに聴き手の胸を打つ。この繊細なアンサンブルからは、極限ともいえる美意識を感じさせ、そこから生まれる物語の一つ一つは、感傷的であってノスタルジック。そして、とっても切ない。しかしながら、それと共に肌には優しい温もりが伝わってくる。それがまた人々の感性に強く訴えかけているようで、心を擽られてしまうのだ。静かに静かに波打つ音粒子がゆっくりと昂揚感を掻き立てながらドラマティックな景色を運んでくる辺りも20歳そこそこの若者がやってるとは思えないほどのもの。甘口といってしまえばそれまでかもしれないが、丁寧な音の積み重ねから成しえるピュアで美しい音世界は、吸い込まれるような魅力があり、素敵な作品に仕上がっています。

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