Fear, and Loathing in Las Vegas ‐‐Review‐‐

神戸出身のラウドロック・バンド6人組。新世代のラウドロック勢としてピコリーモの全国波及に大きく尽力しており、若いながらも今のロック・シーンに大きな影響を与えた存在の一つ。年を追うごとに音源のセールスやライヴ動員を増やし続け、2015年9月発表の4thアルバム『Feeling of Unity』では週間チャート初登場2位を記録。また、2016年には日本武道館公演を開催。

レビュー作品

> Feeling of Unity > PHASE 2


lasvegas2015

Feeling of Unity(2015)

 アレキサンドロスと並んでいろんなフェス出まくりバンドの4枚目(最年少出演を果たしたルナフェスでのライヴ、良かった)。来年初頭の日本武道館公演を控え、約1年というスパンで届けられる本作だが、十八番のピコリーモ・ジェットストリームでかき回しま す。

 前作と比べてデスヴォイスを控えめにし、わりとポップ方面に意識を向けたつくりでタイトルの[Feeling of Unity = 一体感]を目指す。まあ、それでもツーステしてウェーイはお約束。大半の曲が3分台という適度な時間にまとめられ、その中でアイデアと遊び心を可能な限り投下してのチャラリカルパレードであります。彼等の中ではストレートな部類に属する#1「Cast Your Shell」でアゲアゲ⤴ロケットスタートを切り、#4「Starburst」や#10「Let Me Hear」といった2枚のシングルを要所に配置して突き進む。感触では以前よりもメタル的なギターが散らばってたり、#5「Interlude」で顕著だけどゲームミュージックがはっきりと顔を出していたり、わかりやすいフックは多いでしょうか。ポップとコアの両者がスクラム組んで派手にやらかす。その巻き込む力が尋常ないぐらいに強いし、前作でも述べた通りに即効性高い。

 鮮やかなシンセの音色とパンキッシュなノリで明快に振る舞 う#3「Escape From The Loop」、ゴリゴリEDMを叩きつける#6「Party Boys」もキまってます。#8「Ignite Your Frail Mind」はこれまでで最も予測不可能な展開を見せる変態かつアグレッシヴな曲かも。ぶっ飛んだ展開ばかりなのにきっちりと楽曲として成立させる技量・センスは頭一つ抜けてて、ナンダカンダでこのシーンの最前線に立っているバンドであるなあと感心。壮大なエンディング「Journey to Aim High」も堂々たるものでしょう。やっぱりチャラいけどね(笑)。

 名刺代わりとなる入門向けの作品だとは感じるが、バンドとしてアルバムを重ねてきたごとでの自信が伺え、メンバーとしても納得の1枚のようにも思えます。「踊ろうぜーーーーーっ!」な一体感を味わいたい人は是非。


PHASE 2

PHASE 2(2014)

 ベーシストの交代などもありつつ、約2年ぶりとなる3rdフルアルバム。新世代のラウドロック勢として、ピコリーモの全国波及に大きく尽力した彼等は後続へ強い影響を与えており、独自の地位を築いている。メタルコア~スクリーモにカラフルなシンセを導入してトランシーな昂揚感を運びつつ、8bitサウンドやブレイクダウンなども放り込む。なおかつ頭のネジが外れたかのような急転直下の転調が盛り込まれ、聴き手を高速で巻き込むスリリングさを有す。詰め込み過ぎといえる程に密度濃いのに、異常なまでに高い即効性があって、若者ホイホイな音楽性に繋がっている。ハイトーンとグロウルの掛け合いのようなツイン・ヴォーカルの強烈さ、またヘヴィで激しいサウンドであるにせよ、マキシマムザホルモンよりもキャッチーに感じさせる点が非常に巧み。

 本作は全体で統一感を持たせつつ、前半ではこれまでを統括しつつもさらなるハイテンションで攻めており、軽快なフットワークで暴れ回る#2「Rave-up Tonight」や#4「Thunderclap」でとにかく身体を突き動かす。後半の曲ではかなり実験的な試みも見られ、中盤の電子音の重ね方やラップなどでユーモラスなミクスチャーとなった「Nail the Shit Down」や過去最長となる7分台のラスト曲#11「Stay as Who You Are」といった新機軸まで揃えた。もう振り回されて振り回されて仕方ないが、気づけば彼等の虜になっている。新章へ突入したことを示す『PHASE 2』というタイトルからも決意が感じ取れるが、ラスベガスが放つ新世代(チャラ)エクストリーム・ミュージックは、今後もハイスピードで数多の人々を巻き込んでいくことだろう。

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