Lotus Plaza -‐Review-‐

Deerhunterのギタリストのひとり、Lockett Pundtによるソロ・プロジェクト。


Spooky Action At A Distance

Spooky Action At A Distance(2012)

   Deerhunterのギタリストのひとり、Lockett Pundtによるソロ・プロジェクトの3年ぶりとなる2作目。リリースはkrankyから。まあ、Deerhunterといえば、ブラッドフォード(Atlas Sound他)の方がもちろん有名なんだけど、イケメンのロケット君のソロもかなりの好内容(前のアルバムは聴いてないですが)。当然、本隊のように柔らかなサイケデリアを広げていくなかで、軽やかなリズムで突き進み、メロディはさらにキラキラとした光沢がある。リヴァーヴのかかったギターが緩やかな波のように押し寄せては独特の浮遊感を生む中で、ロケット君のソフトな歌が甘く溶け込んでいく。まさにDeerhunterの屋台骨を担っているということを実感させられるが、そのDeerhunterやAtals Soundよりもずいぶんとポジティブな印象を受けるし、ふんわりと包み込むような感触もあったりする。どこか憂愁が漂っている感もあるが、全体的には木漏れ日のように温かく、キャッチーな仕上がり。現代的サイケデリアを表出させつつも、彼のバック・グラウンドの広さやソングライティングの確かさがこのソロ・プロジェクトではしっかりと表されているように感じる。

 エコーのかかったヴォーカルの中で、キラキラとしたメロディが舞い踊る軽快な#2で耳をグッと引き寄せ、渦巻くサイケデリックなギターが終わりなきまどろみへと誘う#3で畳みかける。まずこの流れが本作では良い。次の#4では軽やかな曲調の中でデリケートなアコギと歌が聴き手と豊かに心を通わせ合う。本隊と共有できる部分を共有しつつも、このメロウな感触も良し。#7ではThe SmithsやTFCを思い出すような軽やかなギターロックなんかも飛び出し、ラストは60~70年代ロックにも通じそうなフィーリングを持つアコースティックな#10で締めくくり。ポップな部分もディープ部分も両方詰まったという表現ができそうな本作は、ブラッドフォードの陰に隠しておくわけにはいかない好作品である。

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