Melvins ‐‐Review‐‐

1980年代よりUSの地下シーンで活動してきたベテランバンド。ニルヴァーナのカート・コバーンやTOOLのアダム・ジョーンズなど、崇拝者が後を絶たないヘヴィ・ロック界の重鎮にして最強のバンドといえるだろう。昨今のヘヴィロックを語る上で、このバンドは外してはならない絶対的な存在だ。


Nude With Boots

Nude With Boots(2008)

 06年発表の「A Senile Animal」より2年ぶりとなる通算16枚目。驚くべきはIpecac Japan設立により何と12年ぶりに日本盤が発売されたというビッグニュースつき。

 前作よりギター、ベース、ツインドラムという異色の4人体制となった彼等。本作もツインドラムが縦横無尽に暴れまわっているのを始めとして、Melvins独自のカラーと変態的エキスがしっかりと注入されている。Melvinsの印象といえばドゥーム・ストーナーばりのヘヴィな音塊が轟く#3のような楽曲がイメージが一般的だと思う。その中にも一筋縄ではいかないほどアイデア満載(この辺りの説明は本作のレコーディングエンジニアを努めたトシ・サカイ氏の日本盤付属ライナーノーツを参照あれ)でMelvinsのユーモアが詰まっているが、本作はむしろストレートに胸を射抜く曲だったり、一緒になって陽気に歌えるような曲などダイレクトなロック感が感じられ馴染みやすい作品に仕上がっている。アメリカの乾いた大地に響く軽快なポップソング#7「Nude with Boots」はその際たるものだと個人的には思うし、オペラ風のヴォーカルワークが光る#1、ツインドラムの躍動からライブ感溢れる#2辺りも新鮮なパワーを感じられる。全11曲約42分というコンパクトさに加え、楽曲も贅肉を削いだあっさりとした構成なのだが、ベテランならではの妙技と哀愁が見事にはまっている。それでいて暗黒の稲妻が駆け抜けるような黒の衝撃と軽やかなロックンロールが炸裂! かっこいいなあなんて思いつつもオジサン達のほくそ笑んだ顔が目に浮かんでくる、完全にやられた一枚だ。

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