岡村靖幸 ‐‐Review‐‐

1986年にデビュー後、『靖幸』や『家庭教師』などの作品を残すシンガー・ソングライター。


 

okamura2016

幸福(2016)

 前作『Me-imi』より約11年半振りとなる7thフルアルバム。全9曲約43分収録のうち、完全な新曲は3曲のみで他6曲はシングル等で発表済み。ちなみに自分は最高傑作と誉れ高い『家庭教師』だけ聴いてる人です。

 それにしてもこのバイタリティはスゴい。ムーディでゆったりとしたファンク・チューン#1「できるだけ純情でいたい」、クールに揺さぶる#2「新時代思想」と新曲2連発で攻め、太陽を浴びたかのようにポップネスがグーンと増す#3「ラブメッセージ」以降は快感が止マラナイのでございます。一番に感じるのは音楽の肝であるリズムがとても強烈であること。スラップを多用したベースラインに打ち込みが絡み、ガンガン体を揺らしにかかります(カッティング・ギターも良い感じ)。このグルーヴがやっぱり他とは違うなあというのを実感するところであり、リズムの大切さを改めて思い知らされているような気分です。

 それにダンディかつセクシーなヴォーカルがイチイチ決まりまくって、相乗効果で踊らせジェット噴射。ごきげんな強力ファンク#6「ヘアー」に続いての#7「ビバナミダ」なんて最高でしょ、もう。こんなに弾けていいんですか、いいんです的なノリ。ラストは#9「ぶーしゃかLOOP」で幸福のLOOP。全体の曲順やその繋ぎ方(#3から#4は唐突過ぎる印象もありますが)もセンスというか必然性を感じますし、それが形成するいわゆる「岡村靖幸ワールド」のおもしろさ・引きつける力はずば抜けています。

 この作品を前にして世代だとかは本当に関係なく、間違いなく「2016年聴き逃してほしくない作品のひとつ」です。『幸福』ってタイトル、聴いていると本当に納得。Base Ball Bearの小出氏との共作#5「愛はおしゃれじゃない」の「モテたいぜ君にだけに いつもそればかり考えて」っていう詞は特に最高ですね(もちろん曲も)。

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