Panic At The Disco ‐‐Review‐‐

Fall Out Boyに見出されてデビューを果たしたラスベガス出身の4人組。デビュー作からヒットを飛ばし、世界的に人気が高い。

レビュー作品

> Pretty Odd > A Fever You Can’t Sweat Out


Pretty Odd

Pretty Odd(2008)

 アメリカでは結構なセールスを記録した1stアルバムから2年半ぶりの2ndアルバム。驚かされるのは彼等の音楽の変貌振りである。前作はエモと呼べる類のサウンドを武器にしており、独特でシリアスなエレクトロニカ・ロックを展開していたはず。世界でもそれが受け入れられたと思うのだが、今作はアリーナ・ロックとでもいえそうな大衆を意識したサウンドに大変革。”魔法がかかった” そんな言葉で形容しないと現実が飲み込めないほど驚かされた。

 このジャケ写のようにとても煌びやかで優雅、レトロな世界観がとてもおもしろい。エモと呼ばれる事への反乱、そして王道ともいえそうな60~70年代ロックへのアプローチ。弱冠20歳の彼等がかつて一世を風靡したビートルズを思わせるサウンドを奏でているのは驚き。俺自身もまだまだ若い人間なのでその頃の音楽というのは断片的にしか知りえていないのだが、本作からは非常に懐かしさというのが感じられる。その辺りは本作の魅力といえるだろう。牧歌的なヴォーカル、ストリングスやホーンセクションで楽曲が美しく装飾されており、どの曲も純度が高くお洒落なポップネスが存在している。柔らかな風が気持ちよく肌をくすぐるようでとても心地よい。彼等の持つ独特な感性を織り込むことも忘れておらず、路線変更はあれどセンスは相変わらずだ。

 シリアスな印象を受けた前作とは打って変わり、完全に”明・陽”という雰囲気に様変わりした今作。正直、前作から180度近く方向を変えた作品であるし、バンド自体が変わってしまった印象も受けるので、戸惑いを隠せないファンが大半だろうと思う。けれど、個人的にはこれはこれで気に入ったので彼等の新しく踏み出した力強い一歩を支持したい。そうはいっても論争に発展するだろう大問題作には間違いなさそうだ。


Fever You Can't Sweat Out

The Music(2002)

 『フィーバーは止まらない』なんて邦題がつけられたPanic! At The Discoのデビューアルバム。アメリカだけで170万枚をセールスしたらしい。そんな彼等の音楽性はFoll Out Boyとも比較されたりもしている(俺はFOBは聴いたこと無いが) 。

 基本的な構成要素は次の3つ、エレクトロニカ・ダンサブル・エモ。それらが混ざり合って生み出される楽曲は勢いがあって、キャッチー、そして程よくポップ。しかしそれだけにとどまらないユニークな音楽性が様々な化学反応を起こしており、常に大胆なサウンドを放出しているかのようで面白い。一にも二にもノリが大事と言わんばかりの縦ゆれ具合が非常にホットです。冒頭の#2,#3から可憐で力強く変化に富んだ楽曲を配置し、彼等の特徴をしっかりと表現している。初っ端からハイテンションに持ってかれてしまうだろうこと間違いなし。さらに非常にアクティヴなダンスロックチューン#6からシリアスでクール#7への移り変わりなんかは見事だと思うし、#10のような不思議な音世界が繰り広げられる楽曲も好み。#8のようなインストも絶妙な間を作り出していて効果的。全曲がほぼ3分台とあっさり&コンパクトな設計に収められているのも好印象で、1stアルバムにしてこのインパクトはなかなか凄く、個人的にも気に入りました。

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