Saycet ‐‐Review‐‐

フランスの叙情派エレクトロニカ・トリオ。清らかなエレクトロと幽玄なヴォーカルがとかく美しい。


Through the Window

Through the Window(2011)

   フランスの叙情派エレクトロニカ・トリオ、セイセットによる2ndフルアルバム。”Boards of Canadaのようなトラックに初期mumを思わせる美しい女性ヴォーカル”という紹介文の通りに、淡く清らかなサウンドと幽玄な女性ウィスパーヴォイスが染みる作品である。柔らかくメランコリックなエレクトロニカは美しい浮遊感があり、切ないメロディは琴線をつつく。ゆったりとしたリズムに挟まれるピアノは麗しく、シンセの幻想的な意匠に加えてグリッチノイズも入ってきて、映像的で物語性の高い楽曲を生みだしている。そんな中でやっぱり肝となっているのはmumを思い出す女性ヴォーカルで、強さも儚さもひっくるめたウィスパーヴォイスがあまりにも耽美に響いてきて、涙・・・。場面によっては素朴でフォーキーな味わいがあったり、フレンチ・ポップのような軽やかさがあったりもするのだけど、精巧なエレクトロニカと幽玄な歌の混合が雪の結晶のようなサウンドと化して美しい。特にしっとりとしたピアノに切ないヴォーカルが乗る#2がグッとくる。そんな、ひんやりとあなたを癒す幻想的な作品。

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