Shining ‐‐Review‐‐

One One One

One One One(2013)

 あのブラックメタルの方ではないShiningの3年ぶりとなる6作目。ジャズやプログレを基盤に破壊衝動を全開にしたトチ狂ったサウンドを展開して一部のファンを熱狂させ、前作の『Blackjazz』ではキング・クリムゾンの「21世紀の精神異常者」のカバーが強烈だったのもあって、大きなインパクトを残している。

 というわけでこれ以上どう”狂う”のかと思ったら、わりと正攻法で攻めるという選択。まあ、正攻法といっても変拍子やスリリングな展開を持っていて、凡百のバンドからするとは特異は特異なんだけど、こんなにもやさぐれたヘヴィ・ロックンロールで抉ってくるとは正直思ってもみなかった。無駄をそぎ落とし、できるだけ明快に衝動が伝わるようにソリッドな構造が成されている。とはいえ、アヴァンギャルドで凶暴。雷鳴のような爆音と火を吹くサックス、イカれたシンセが鼓膜をつぶしにかかり、ここまでマンソンっぽかったっけ?と感じざるを得ないヴォーカルがひたすら叫びまくる。

 冒頭の#1「I Won’t Forget」から止まらない暴走は、かつてのマンソンの理想的な進化系を体現する#2「The One Inside」や変則的な展開で煽りまくる#5「Blackjazz Rabels」を挟み、#9「Paint The Sky Black」までひたすら加速。9曲36分というコンパクトな作りながら、インパクトは絶大だ。『Blackjazz』で突き抜けたからこその意義のある進化が見られる快作といっていいだろう。

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