SPECIAL OTHERS ‐‐Review‐‐

1995年結成の4人組ジャム・インストロックバンド。各方面から高い評価を受けており、またインストバンドにも関わらず一般層にまでその人気は波及。2009年発売の「PB」はオリコン初登場10位を記録する快挙も成し遂げています。


PB

PB(2009)

 なんとオリコントップ10入りを果たしてしまった3rdフルアルバム。聴く前は勝手にtoeとかと似ているのかなあと思っていたが、また彼等とは違ってジャムっぽくて渋みとオシャレなイロハを効かせている印象を抱いたので、ジャズの系譜だよなあと感じた。

 包み込んでは刺激するフリーキーなギターに、やや地味な印象ながら堅実なベース、絶妙に間を埋めてはメロディを煌かせるキーボード、どっしりと支えながらも軽快なビートを叩いてリードするドラムが見事なコンビネーションで感性を擽るポップ・インスト曲群。3分台の楽曲から10分に迫る長尺なものまで揃っているが、風通しの良いメロディと各楽器陣の練られたアンサンブルが絶妙で、波のように寄せては返す音が耳にこびりついてくる。そして、引きの部分ではしっとりとしたノスタルジーを感じさせ、押しの部分ではバンドの鬩ぎ合いがフィジカルな昂揚感を誘う。それもまた豊かな演奏力があってこそのことだろう。某所でお馴染みのBGMをボキャブラリーとして使用した#7のユーモアで予測不能な楽しみを提供しているとこも本作を語る上では外せない。

 決して奇天烈だとか火花を散らすとかそういうのではないのだが、フレキシブルな組み立てと柔らかいそよ風が肌を撫でるような感覚はこの作品の一つの特徴といえるだろう。個人的にはもっとガチャガチャやかましい方が好みだけども、テクニカルな演奏から広がるユニークな音色が世間にウケルているという事実を十分納得させられた作品です。

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