Suckers ‐‐Review‐‐

07年結成のインディー・ポップ4人組。MGMTやYeasayerと共に新たなブルックリンの未来を創造するバンドとして各メディアから大注目を浴びている。


Wild Smile

Wild Smile(2010)

 ブルックリン出身の4人組のデビュー作。多分、10人中9人は「まさしくブルックリンですねえー!」とまずハンコを押したくなると思う。アニコレの変態的サイケ/人懐っこさ、MGMTの柔らかなドリーム感覚、近年のエレクトロ勢との共鳴をバトルスの尖鋭的態度で料理したかのようなサウンド。ただ、トロピカルなシンセ/ギターフレーズがとても麗しいし、ぶっといベースラインがここぞで低音部を這い廻り、ドラムはYeasayerに影響を受けたようにトライヴァル風のリズムやダンサブルな4つ打ちまで組み込んで独特の躍動感をもたらしている。

 風通しの良い澄んだヴォーカル(アーケイド・ファイアのVoっぽいな)の歌声も特徴的だし、さらには多重コーラスによる伸びやかなハーモニーがここぞという場面で入ってきて、スケールをより雄大に押し広げていく様に惹かれる人は多そう。口笛、ハンドクラップといったアイデアの使用は人的な温もりを加味し、ピアノやトランペットやタンバリン・・・etcが陽性の因子を撒き散らしながら、郷愁的なのにキラキラとした音響空間を自在に創り上げる。その音造りの感覚の妙は非常に鋭敏だし、南国の軽やかで温かな雰囲気~郷愁を思わせる素朴な風景~バリバリのダンスフロアまで横断する様はとてもユニークなセンスがあるからこそ成せる業。またその音楽性に突き抜けたポップさと感動を有している点も非常に良い。

 マントヒヒ?のインパクト強すぎなジャケに負けないドリーミーなインディー・ポップは、現在のトップを走るブルックリン勢にも比肩する個性を放っているように思う。ツボを突くメロディとエクスペリメンタルともいえる感性をポップで精妙にまとめ上げた、とってもゴキゲンな作品だ。

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