TK from 凛として時雨 ‐‐Review‐‐

凛として時雨の絶対的存在、TKによるソロ・プロジェクト。本隊の核となる部分は引き継ぎつつ、多彩な楽器や音楽的趣向を広げた作風で、独創的な世界を作りあげている。現在までに2枚のフルアルバムをリリース。TVアニメ『東京喰種トーキョーグール』のタイアップ曲となったシングル「unravel」も話題。


 

Fantastic Magic

Fantastic Magic(2014)

 約2年2ヶ月ぶりとなる2ndフルアルバム。前作『flowering』が上々な作品だったが、本作では彼のコアな部分がより詰まっているといえるだろうか。ソロだからこそ、本隊よりも仲間と装備を多く揃えられるわけですが、ピアノやストリングスによる耽美でカラフルな音作りを信条にして、自由度と彩度の高さを感じる楽曲が用意されている。それだけでなく、時雨同様に刹那に詰め込んでいくが故に鮮やかな切れ味とスリリングさがあり、決して両者を完全に切り離しているわけではない。

 冒頭の#1「Fantastic Magic」は飛び抜けてアグレッシヴな魔法がかかっているが、全体を通しては繊細で美しいトーンに覆われていると思う。#5「tokio」、そしてcharaが参加した#6「Shinkiro」、弾き語りの#9「fragile」等にその辺りはよく表れている。激しさとバランスを取りながらのこの切な色はなかなか。さらには、ソロ・プロジェクトでも”ボク”と”キミ”の世界観が揺らいでないところが流石。

 アニメ「東京喰種トーキョーグール」に提供された人気曲#2「unravel」は狂気の中からエレガントな美が溢れだし、#3「kalei de scope」でのアコギやストリングスの装飾にダンサブルな四つ打ちと合わせてノせてくる。エレクトロやダンス・ミュージックへの意識は高まっているように思うが、巧みなアンサンブルで昇華。そんな中で個人的には本作だと、#7「Dramatic Slow Motion」が好きですね。その歌詞にもある通りに、感覚研ぎ澄ませて聴くしか無い逸品。

 

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