Twilight ‐‐Review‐‐

LAKE JUDD (NACHTMYSTIUM)、WREST (LEVIATHAN)、and N. IMPERIAL (KRIEG)、AARON TURNER (ISIS)、SANFORD PARKER (MINSK)、ROB LOWE (OM、 LICHENS)、STAVROS GIANNOPOULOUS (ATLAS MOTH)から成るというUSブラックメタルのオールスター・プロジェクト。かつてはXashturのMaleficも在籍していたことでも知られている。


Monument to Time End

Monument To Time End(2010)

   USブラックメタルのオールスター・プロジェクトの実に5年ぶりとなる2ndフルアルバム(前作は未聴)。本作はザスターのマレフィックが不参加で、代わり(なのか?)にアイシスのアーロン・ターナー先生が正式に加入している。

 前作では、鬱ブラックメタラー達のフィードバックによって魑魅魍魎に囲まれた闇の世界が創り上げられていたらしい。だが、メタリックな重厚さを伴ったリフで幕開けする本作は、厭世や呪詛の念が禍々しく広がっていく中で、時にメロウに、時に神秘のベールが包み込むという奇妙な美意識も貫かれた仕上がり。感触としては荒涼とした中に深遠さが垣間見れるWolves In The Throne Roomが近いだろうか。ヒステリックに叫び続けるヴォーカルや寒々しいトレモロ、地鳴りを響かせながら激走するドラムが苛烈に怨念を叩きつける暴虐パートからは陰惨な光景しか浮かばない。それでもそこに憂げたメロディやキーボードやシンセの装飾、それにアンビエントな揺らぎまでを編みこみながら深い闇の断層を築いている。

 痛々しいまでに心身に炸裂するその音の激しさからもわかる通り、極めて攻撃的であることが伺えるが、憂鬱と悲哀を孕んだメロウパートが緩急の妙を生かしながら交錯し合うことでミステリアスな奥行きや磁場を広げているのも特徴的だ。アーロンの加入がどこまで幅を利かせているかはわからないが、アイシスのような展開を重視した曲や黒々しさの中にドラマティックな叙情性を押し出した曲もあって、陰鬱さの中に美しさが映えている。不思議な妖気のようなものに吸い込まれていくような感じを時たま受けるのもそのためだろう。

 重厚でメタリックなリフをスタートに激走を挟んで神秘と漆黒の色合いを深める#1から、重々しいリズムとうっすらと広がるキーボードが黙示録的なムードを生んでいる#8まで慈悲は無く、鬱蒼とした森の奥から闇の波動が押し寄せてくる。後半に進むほど暗黒さと凶悪さが目立ってくるのも効果的。アーロンの加入で、暗く荒れ果てた中にメロウな潤いを差し込ませ、新たな見地へと飛び立った、そんな1枚だと思う。

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