Underworld ‐‐Review‐‐

イギリス出身のテクノ/エレクトログループ。90年代前半からテクノ/エレクトロ・ミュージック・シーンをリードするその才能は全く褪せることはなく、強靭なダンス・トラックと共に輝きと存在感を放っている。


Barking

Barking(2010)

 約3年ぶりとなる6thフルアルバム。彼等に関しては過去に1,2枚聴いたことある程度なのだが、本作は非常にポジティヴでアッパーなダンス・トラックが並んでいて心地よく聴きとおせる力が備わっているように思う。ダブファイアやハイ・コントラストといったシーン屈指の精鋭たちとの共同作業を経て生まれた楽曲群は、ジャケット通りにカラフルな音色と星のごとき煌めきに彩られている。昂揚感だけでない、多幸感をも溢れてくるようなアッパーな楽曲の連続。地からうねるように迫るクールなビート、シンセが立体的な音像に極彩の音色を灯していく。さらに本作で有効に機能しているのがカール・ハイドの歌で、全編通して聴いているとエレポップとも感じられるほどに、その歌声が主軸を担っている。叙情的でポップに響くのも、歌としての機能性の高さを物語っているように思う。長らくテクノシーンの頂点に君臨しているだけのクオリティはさすがだし、表情と起伏の豊かさにもまた舌を巻く。

 特にエレポップ/ニューウェイヴ/テクノが掛け合わさり、そこに眩いフックが扇情的に機能する先行シングル#3「Scribble」がアゲアゲで気持ち良すぎ。その後に抑性の効いた#4を挟んでアッパーなビートでひたすら煽り揺さぶりをかける#5~#7の連打が熟成を感じさせる。この興奮を抑えるかのようにピアノと歌のみでしめやかにこのダンス・フロアにけじめをつけるラストの#9もまた印象深い。しかしながら、ここまでリリカルに昂揚感溢れるアッパー・チューンを配した作品、威力は十分だ。

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